日本バスケ男子「一番キテる」と八村塁 5年で劇的進化させた改革とは? (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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日本バスケ男子「一番キテる」と八村塁 5年で劇的進化させた改革とは?

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島沢優子AERA
【スモールフォワード】八村塁(はちむら・るい、21)/1998年、富山県出身。ワシントン・ウィザーズ。明成高校からゴンザガ大学。NBAドラフト1巡目指名。203センチ、102キロ(撮影/写真部・小黒冴夏)

【スモールフォワード】八村塁(はちむら・るい、21)/1998年、富山県出身。ワシントン・ウィザーズ。明成高校からゴンザガ大学。NBAドラフト1巡目指名。203センチ、102キロ(撮影/写真部・小黒冴夏)

 バスケットボール男子のワールドカップが8月31日に中国で開幕する。13年ぶりに出場する日本は、来年の東京五輪にも44年ぶりに出場。日本バスケ男子は、なぜこれほど強くなったのか。ライター・島沢優子氏が取材した。

【貴重な練習風景を写真特集で】

*  *  *
 八村塁(21)は、まるで仲間たちを訪ね歩くように体育館内の四つのゴールを巡回し、ほかの選手に話しかけた。

 バスケットボールのワールドカップ(W杯)に向けた男子日本代表の全体練習があった8月2日。練習後、選手らが各々でシューティングの練習を続けていたときのことだ。八村は言う。

「ニック(・ファジーカス、34)から、どれだけ僕がチームのためにアグレッシブにいかなきゃいけないかを言われた。(自分は)一番年下だが、リーダーシップもとれる選手になりたい」

 八村は7月30日、200人の報道陣を集めた選手発表の席でも、こう言った。

「日本のバスケット界は今、一番キテるときだと思う。W杯は特別な大会になる」

 W杯出場は13年ぶり。ただ前回は自国開催枠での出場で、自力出場は21年ぶり。これにより44年ぶりの五輪出場も決めた。いまや日本選手は、世界最高峰のNBAでも存在感を増す。ワシントン・ウィザーズからドラフト1巡目指名を受け入団した八村に加え、7月のNBAサマーリーグには渡邊雄太(24)ら過去最多4人が選ばれた。「キテる」と、21歳のエースが躍進を表現するのもうなずける。

 だがわずか5年前、日本のバスケは過去最大のピンチを迎えていた。国際バスケットボール連盟(FIBA)から、分断された2リーグの存在などを問題視され、国際大会出場を禁じる資格停止の制裁が科された。2015年に制裁は解除されたが、これほど進化するとは誰も予想しなかっただろう。男子バスケはなぜ強くなったのか。

「日常を世界基準に変えよう」

 この言葉を旗印に16年、強化の本丸である技術委員会委員長に就任したのが東野智弥(48)だ。当時の日本男子はアジア10位。10大会五輪から遠ざかっていた。女子がリオ五輪で20年ぶりのベスト8を決め東京五輪でメダルの期待がかかる一方で、強化の糸口さえつかめずにいた。


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