大坂なおみは久々のスーパースター 松岡修造が「初めて見た」と称賛した見事な“適応力”とは (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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大坂なおみは久々のスーパースター 松岡修造が「初めて見た」と称賛した見事な“適応力”とは

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大平誠AERA
全豪オープン決勝での試合運びで、GSを勝ち切る力を持った、ほんの一握りのトップ選手であることを証明した(写真:gettyimages)

全豪オープン決勝での試合運びで、GSを勝ち切る力を持った、ほんの一握りのトップ選手であることを証明した(写真:gettyimages)

松岡修造(まつおか・しゅうぞう)/1967年生まれ。プロテニスプレーヤー。スポーツキャスターとしても活躍(写真:IMG提供)

松岡修造(まつおか・しゅうぞう)/1967年生まれ。プロテニスプレーヤー。スポーツキャスターとしても活躍(写真:IMG提供)

 相手を尊敬し、チャレンジャーとして対戦する場合、普通は一球ごとに気合を入れ直したり、自分を鼓舞したり、できるだけ心がポジティブになれるようにするものです。ところがポイントを取ろうが取られようが、感情を封じ込めて無に徹することで自分を取り戻した。そんな心のリセットの仕方をする選手を初めて見ました。誰がやってもなかなか効果が出ない方法だと思いますが、大坂なおみバージョンともいうべき見事な「適応力」です。

 大坂なおみ時代到来と言ってもいいのか。

 かつて1強を誇ったセレナ時代のようなレベルには、まだならないと思います。なおみさんは心のアップダウンが元来激しく、それが一気に安定するというわけではない。しかし、これから経験を積み重ねることで、セレナのように世界一を継続して、この人にはもう敵わないという選手になる可能性は秘めています。

 残るGSの全仏のコートはクレー、全英は芝で、全米や全豪ともサーフェス(表面)が違い、克服する課題もある。クレーはボールを上からきちんとたたき、ラリーを繋ぐスピン系のボールが必要です。芝は、イレギュラーバウンドへの対応が難しい。しかし、彼女はいずれにも適応する力を既に身につけています。けがさえしなければ、GS全制覇は時間の問題。さらに何年もトップをキープするレベルに到達できるはずです。セレナ以来、本当に久しぶりに現れたスーパースター。世界のテニスファンの間では、なおみさんは待望の宝石になりつつあるのです。(文中一部敬称略)

(構成/編集部・大平誠)

※AERA 2019年2月11日号


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