マキタスポーツ「いまのお笑いが質は高いのに日常に埋もれる理由」 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

マキタスポーツ「いまのお笑いが質は高いのに日常に埋もれる理由」

連載「おぢ産おぢ消」

このエントリーをはてなブックマークに追加
マキタスポーツAERA#マキタスポーツ
マキタスポーツ/1970年、山梨県生まれ。俳優、著述家、ミュージシャンなど多彩な顔を持つ。スポーツ用品店だった実家の屋号を芸名に。著書に『すべてのJ-POPはパクリである』『一億総ツッコミ時代』ほか。映画「苦役列車」でブルーリボン賞新人賞受賞

マキタスポーツ/1970年、山梨県生まれ。俳優、著述家、ミュージシャンなど多彩な顔を持つ。スポーツ用品店だった実家の屋号を芸名に。著書に『すべてのJ-POPはパクリである』『一億総ツッコミ時代』ほか。映画「苦役列車」でブルーリボン賞新人賞受賞

イラスト:大嶋奈都子

イラスト:大嶋奈都子

 妻がキッチンで料理をしている。テレビではヒリヒリとしたコンテスト番組。専門家の私はそのヒリヒリの内実が分かる。それにしても妻は何を炒めているのか、おそらくニンニクとショウガだ。「回鍋肉(ホイコーロー)」って漢字でどう書いたっけ? スマホで調べてみよう。謎の回鍋肉風炒めが食卓に届いた。テレビではそれはそれはハイレベルなネタが行われている。名前がよくわからないコンビだ、調べてみよう。スマホを開く。と、新潮45が休刊という文字が目に入ってきた。でも、さっきから足元には双子が絡みついている。かわいい、思わず臭いを嗅ぐ。うんこをしていた。炒め物越しのうんこの臭い。

 娘が帰ってきた、妻が何やら喚いている。「またお弁当、残してる! 私はもう知らない!」。黙ってオムツを替える。腹が減った。炒め物が目の端に映る。さっきからテレビではレベルの高いお笑いが行われている、素晴らしい、でも、どちらかと言えば今は早く回鍋肉を食べたい。コンテストは「炒め物の匂いVS.レベル高いお笑い」になっている。レベル高いお笑いは疲れるから、回鍋肉にしとくか……。

 そんな私は今のこの地位が下がったお笑いをなんとかしたいと思っている。どうしたらいいのだろう? 教えてほしい。

AERA 2018年10月15日号


トップにもどる AERA記事一覧

マキタスポーツ

マキタスポーツ/1970年、山梨県生まれ。俳優、著述家、ミュージシャンなど多彩な顔を持つ。子供4人。スポーツ用品店だった実家の屋号を芸名に。著書に『すべてのJ-POPはパクリである。』ほか。映画「苦役列車」でブルーリボン賞新人賞受賞。近刊に『越境芸人』(東京ニュース通信社)。『決定版 一億総ツッコミ時代』(講談社文庫)発売中。

あわせて読みたい あわせて読みたい