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SNSのウソを見抜く! AIと人が共闘する情報サービス

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高橋有紀AERA

村上建治郎(むらかみ・けんじろう)/1974年生まれ。米・ネバダ大学理学部卒。早稲田大学大学院MBA修了。エー・アイ・アイ、シスコシステムズなどを経て独立(撮影/岸本絢)

村上建治郎(むらかみ・けんじろう)/1974年生まれ。米・ネバダ大学理学部卒。早稲田大学大学院MBA修了。エー・アイ・アイ、シスコシステムズなどを経て独立(撮影/岸本絢)

 ウソを暴き追及するのは大変な労力だ。SNSの伝播力の前にくずおれることもある。それでも立ち向かう人たちがいる。

*  *  *
 誰もがスマホを手にする時代。事故や災害の第一報がSNSからの発信ということも増えた。

 Spectee(スペクティ)はそれらの情報をリアルタイムで報道機関に配信するサービスだ。テレビ局から新聞社まで、実に国内130社が導入している。ツイッター、インスタグラム、フェイスブック、ユーチューブの四つを常に監視し、事故や災害の情報が上がれば即時配信する。同社の強みは画像認識だ。アップされる膨大な画像から、例えば消防車、煙、炎などを認識して、火事だとAIが判断して拾う。文字情報は自然言語解析で文脈から内容を判断する。

 重要なのは、無関係な投稿やウソ・いたずらを見抜くことだ。CEOの村上建治郎さんは話す。

「大震災などが起きると、必ずお騒がせ投稿があがります。有名なのは、16年の熊本地震のときにライオンが逃げ出したというツイートが拡散した例です。もしそのまま報道されたら、避難が遅れる人が出るかもしれません」

 AIに加え、同社では人の目も大きな力を発揮する。

 膨大な情報から、まずはAIがフィルターをかけて適切な情報だけを抽出する。画像が配信された時間、過去の使いまわしや加工の有無、投稿者の確認などはAIが1分程度で解析する。そこからは人間にバトンタッチ。本当に内容が信頼できるものか、目を光らせる。「アンカー」と呼ばれる彼らは、大手メディアの元記者だという。AP通信と提携し海外向けに海外のニュースも配信しているため、英語、中国語、スペイン語にも対応し、24時間体制だ。直接投稿者に連絡を取ったり、役所や消防署などに問い合わせたりもする。

 それでも過去に失敗もあった。京都で車が信号機に突っ込んで信号機が折れ、一帯が通行止めに、という内容の投稿だった。大阪のテレビ局から現場に駆けつけたが何もなかった、と指摘を受けた。調べてみると過去に同じ場所で起きた事故で、見抜けなかったという。原因を分析し、機械学習にかけた。


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