MRI画像から脳動脈瘤をAIが発見しお知らせ キーマン2人が語る医療変革最前線 (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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MRI画像から脳動脈瘤をAIが発見しお知らせ キーマン2人が語る医療変革最前線

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長倉克枝AERA#ヘルス
メドレー代表取締役医師 豊田剛一郎さん(33、右):東京大学医学部卒。脳神経外科医、コンサル企業勤務を経て、2015年にメドレーに参画/エルピクセルCEO 島原佑基さん(30)東京大学大学院修士(生命科学)。2014年に研究室のメンバーとエルピクセル創業(撮影/写真部・大野洋)

メドレー代表取締役医師 豊田剛一郎さん(33、右):東京大学医学部卒。脳神経外科医、コンサル企業勤務を経て、2015年にメドレーに参画/エルピクセルCEO 島原佑基さん(30)東京大学大学院修士(生命科学)。2014年に研究室のメンバーとエルピクセル創業(撮影/写真部・大野洋)

AIを活用した画像診断支援(エルピクセル)/放射線画像などから腫瘍や病変を検出する画像診断支援システム「エイル」を開発(写真:エルピクセル提供)

AIを活用した画像診断支援(エルピクセル)/放射線画像などから腫瘍や病変を検出する画像診断支援システム「エイル」を開発(写真:エルピクセル提供)

オンライン診療(メドレー)/医療機関向け遠隔診療システム「クリニクス」は内科や小児科など幅広い診療科の約800の医療機関で使われている。患者はスマホからでも医師の診察を受けられる(撮影/編集部・長倉克枝)

オンライン診療(メドレー)/医療機関向け遠隔診療システム「クリニクス」は内科や小児科など幅広い診療科の約800の医療機関で使われている。患者はスマホからでも医師の診察を受けられる(撮影/編集部・長倉克枝)

島原:はい、これからです。私たちが開発しているAI医療画像診断支援システムは、精度を高めるためにディープラーニング(深層学習)を使っています。深層学習を使った「AI医療機器」についてはガイドラインを国が作っているところなんです。

豊田:AIの画像診断支援の医療現場への導入は大変だけどおもしろい。ただ、医療は命を扱うので他の分野と違って試行錯誤ができない。過渡期には「使いたくない」と慎重な姿勢の医師も出てくるでしょうね。

島原:そこは、自然にワークフローに組み込まれると、やっているうちにないことが不便になってくると思うんです。例えば、今ワードにはスペルチェック機能がありますが、「校正ソフト」として別途売ったら浸透しなかったと思うんですね。

 2~3年後には医療現場にAIが入るのは当たり前になるというのはもう共通見解です。一方、医師の現状のワークフローに無理なくどう組み込むかが、今ホットに議論されています。まったく独立したシステムでは、ただでさえ忙しい医師は使わない。そこで、私たちは医師が放射線画像を見るために使っているビュアー(表示システム)にAIを組み込もうとしています。

 通常の画像に加えて、医師が画像を見ていると、「ここはあやしい」とハイライトやアラート、また治療の指標になるスコアを出してくれるというイメージです。

豊田:医師が使うのが当たり前の状態になるといいんですよね。電子カルテも昔は猛反対にあったと聞きましたが、いざ広まると当たり前になりました。

島原:実は医療機関にある検査画像データはAIに使いにくいんですよ。例えば、病理検査の病理画像は、人によってプレパラート(病理標本)のばらつきがあり標準化されていない。そのため、AIに学習させるのに扱いにくい。そこで、私たちは病理画像を自動的に撮影して、さらにAIによる診断支援をする顕微鏡装置から他社と一緒に協力して開発しています。

豊田:今の日本の医療データの中で、AIで使いやすいきちんとしたデータはCTやMRIの画像くらいです。カルテは医師ごとに書き方のばらつきが大きい。医療ビッグデータというのは今のままだと実現は難しい。AIに使えるのは一部の画像くらいしかないからです。

島原:医療画像から、医師がカルテに書くような患者情報をAIが自動生成するニーズはありますか。


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