半藤一利が宮崎駿に夏目漱石『草枕』アニメ化を依頼 (2/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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半藤一利が宮崎駿に夏目漱石『草枕』アニメ化を依頼

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大川恵実AERA

宮崎駿(みやざき・はやお):1941年東京都生まれ。アニメーション映画監督。「千と千尋の神隠し」で米アカデミー賞長編アニメーション賞受賞/半藤一利(はんどう・かずとし):1930年東京都生まれ。「文藝春秋」編集長などを経て作家に。『日本のいちばん長い日 運命の八月十五日』ほか著書多数(撮影/楠瀬彰彦)

宮崎駿(みやざき・はやお):1941年東京都生まれ。アニメーション映画監督。「千と千尋の神隠し」で米アカデミー賞長編アニメーション賞受賞/半藤一利(はんどう・かずとし):1930年東京都生まれ。「文藝春秋」編集長などを経て作家に。『日本のいちばん長い日 運命の八月十五日』ほか著書多数(撮影/楠瀬彰彦)

新宿区立漱石山房記念館は、2017年9月24日にオープン。夏目漱石が晩年を過ごした「漱石山房」のあった場所に立つ。館内には、漱石の書斎が再現されている(写真:新宿区提供)

新宿区立漱石山房記念館は、2017年9月24日にオープン。夏目漱石が晩年を過ごした「漱石山房」のあった場所に立つ。館内には、漱石の書斎が再現されている(写真:新宿区提供)

半藤:言うのはタダだから言ってしまうんですが、今回オープンした漱石山房記念館の1階に映像のコーナーがあるんです。それを見ながら、宮崎先生は好きな漱石の短編なら記念館用に作ってくれるんじゃないか、と思っておりまして(笑)。

宮崎:いやいや(笑)。

半藤:宮崎さんがお好きな『草枕』で、主人公の洋画家が峠の茶屋で「おい」と声をかける場面はどうですか。奥からおばあさんが出てきて。

宮崎:ああ、いいですね、あの場面は。つまらないことにひっかかるんですけど、あのおばあさんの家にある駄菓子の箱に鶏がふんをする場面がありますけど、そもそも鶏が駄菓子を食わないのが不思議なんです。あと、舟で停車場(ステーション)に行く途中に、主人公が宿泊する宿の「若い奥様」那美さんが山へ向かって手をあげるシーンは一番きれいですね。

半藤:そのシーンもいいですね。汽車ぽっぽが出ていく。

宮崎:車掌が、ぴしゃりぴしゃりと車内のドアを閉めて走って来るでしょう。あれは、コンパートメントに分かれていた車両だったんでしょうね。その戸をぴしゃぴしゃと閉めたと、勝手に思っているんですけど。

半藤 正しいんじゃないでしょうかねえ。そういう、宮崎駿作の『草枕』のアニメーションを、ほんの5分、せいぜい10分ほどで作ってもらえないかなと。

宮崎:いやいや(笑)。でも僕は『草枕』が大好きで、飛行機に乗るときは必ずこれを持って行きます。何度読んでもおもしろい。だけど、難しい本ですね。難しいところは覚えてないんですよ。注ばっかり読まないといけないから、そういうところは飛ばして読みますが、漱石の漢文の素養は本当にすごい。


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