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田中真紀子氏が加計問題に参戦

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AERA#加計学園

笑顔とジョークから一転、時折見せる相手を射貫くような眼差しは、16年前に不祥事が渦巻く外務省に乗り込み「伏魔殿」と言い放った外相のころから変わっていなかった(撮影/横関一浩)

笑顔とジョークから一転、時折見せる相手を射貫くような眼差しは、16年前に不祥事が渦巻く外務省に乗り込み「伏魔殿」と言い放った外相のころから変わっていなかった(撮影/横関一浩)

 加計学園問題で、田中真紀子氏が沈黙を破った。安倍自民党に敗れた民主党政権最後の文部科学相が、安倍晋三首相に「もう限界」と退陣を迫る。

 インタビューは6月10日。国会会期末が迫る中、「追及を終わらせちゃいけない」と田中氏から連絡があった。安倍内閣が復活した2012年12月の衆院選で自民候補に敗れ4年半が経ち、いま73歳。父の元首相・角栄氏譲りの声の調子とマシンガントークは健在だった。

「まずピッと来たのは、西山事件に似ているなと。女性問題へのすり替え。でも人間だれも完璧じゃない。これじゃ正論を言う人が出てこなくなる」

 西山事件とは、沖縄返還での日米両政府の密約を毎日新聞記者の西山太吉氏が暴き、国家機密を漏らすよう外務省女性事務官をそそのかしたとして1972年に逮捕され、有罪になった問題だ。起訴状に女性事務官と「情を通じ」と記され、世間の関心は男女問題へ移った。

 加計学園問題では、安倍首相の友人が理事長を務める学校法人の学部新設予定地を国家戦略特区に指定することを「総理のご意向」と記す文部科学省の内部文書が明らかに。その存在を前文科事務次官の前川喜平氏が証言する報道の3日前、前川氏の新宿・歌舞伎町の出会い系バーへの出入りを読売新聞が報じ、菅義偉官房長官が記者会見で批判した。

●首相に助言の勇者なし

 安倍首相は国会での野党の批判に、「私と付き合いがあったら特区に指定されないのか。おかしな話だ」「問題があると言う方が立証するのは当然」と反論。「今も半分自民党」と語る田中氏は、政権の劣化を嘆く。

「厚顔無恥、傲岸不遜(ごうがんふそん)。権力を得てゴリ押しがまかり通ってきた。今回は同じ手法は通らないと国民はわかっているのに、自民党議員は右向け右。“安倍はひどい”とこぼすベテランはいるけど助言する勇者はいない」

 首相は加計学園の件は民主党政権の検討結果を引き継いだとも述べるが、田中氏は「大臣当時に一切検討していない。文科省にも改めて確認した」。後任となった安倍内閣の下村博文氏への引き継ぎを否定する。


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