戸川純&Vampillia「わたしが鳴こうホトトギス」Amazonで購入する
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「おしりだって洗ってほしい」のフレーズで話題になったTOTOウォシュレットのCMへの出演や、それまでの女性歌手のイメージを根底から覆す過激で文学的な歌詞と、ポップで強烈なパフォーマンスで80年代を駆け抜けた戸川純。その影響力はいまだ甚大で、戸川に影響を受けたアーティストのファンがルーツをたどる形で聴き、ファンになるケースがあるという。ライブ会場には往年のファンだけではなく、若い世代もつめかけている。

 そんな、歌手であり、女優でもある戸川のインタビューが、「AERA 12月26日号」(朝日新聞出版)に、掲載された。一般誌のインタビューに登場するのは約10年ぶりとなり、話題を呼んでいる。

 歌手活動35周年を迎えるにあたり、セルフカバーアルバム「わたしが鳴こうホトトギス」を「戸川純 with Vampillia」名義でリリースした戸川。Vampilliaは真部脩一(元相対性理論)や吉田達也(Ruins)らを擁し、世界的に活躍するバンドだ。往年のファンには懐かしい「好き好き大好き」「バーバラ・セクサロイド」「諦念プシガンガ」などの名曲を、全く新しい解釈のアレンジで演奏。円熟味と凄みをました戸川のボーカルも炸裂している。

 また、『戸川純全歌詞解説集 疾風怒濤ときどき晴れ』(Pヴァイン)も刊行。これまで自身で書いてきた歌詞の解説だけでなく、幼少期の厳格な家庭環境やこれまであまり語られてこなかった芸能界における苦闘の歴史も語られている。

「AERA」のインタビューでは、新作について語りながら、椎名林檎やBiSといった女性アーティストについても語り、また自身がデビューした80年代について、その時代と距離を置きたいと思ったこともあったが、「今は『ありがとう』と素直に思います」と心境を語っている。

「玉姫様」などの過去作品もソニー・ミュージックダイレクトから再発され、ライブも予定されている。これを機にパワーアップして復活したレジェンドに、ぜひ触れてみてはいかがだろうか。(AERA編集部・小柳暁子)

■ライブ情報
2017年1月13日(金)恵比寿リキッドルーム
2017年1月20日(金)梅田クラブ・クアトロ
2017年2月1日(水)新宿ロフト
2017年3月11日(土)岡山デスペラード