震災時に実力を発揮した「サバイブする家」 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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震災時に実力を発揮した「サバイブする家」

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コモンハウスの居間にある広くて明るいキッチン。大きな冷蔵庫も備え付け(撮影/村上宗一郎)

コモンハウスの居間にある広くて明るいキッチン。大きな冷蔵庫も備え付け(撮影/村上宗一郎)

菜園は「食べられる庭」。縁側から、他の住人が菜園の手入れをしているのが見える(撮影/村上宗一郎)

菜園は「食べられる庭」。縁側から、他の住人が菜園の手入れをしているのが見える(撮影/村上宗一郎)

 神奈川県の緑の中に、数件の木造の建物が並ぶ「里山長屋」がある。暮らす人々の世代や家族構成はバラバラながら、コミュニティを作りながら助け合って生活している。

【里山長屋の暮らしを写真で】

 この長屋には各住戸とは別に「コモンハウス」という広い共同棟もある。そこには「みんなのリビング」と呼ばれるキッチンつきの居間、桧ひのきの風呂、そして奥にはゲストが泊まれる和室がある。

 餅つき大会をはじめ、一年中いろいろな集まりが行われ、地元のバンドを招いて友人の結婚パーティーをしたこともあった。

そしてこの長屋は、単にいいご近所さんがいて、エコな暮らしだというストーリーでは収まらない。もう一つのテーマは、「サバイブする家」だ。

 たとえ断水しても、雨水タンクにたまった水が使える。薪や木質ペレットのストーブがあり、停電でも部屋を暖めることができる。逆に夏でもクーラーの必要がない。野菜も畑から調達できる。何か困った時は、お隣のドアをノックすればいい。

 いざとなれば電力会社や大規模な販売・流通システムに全面的に依存せずに、しばらくの間はやりすごすことが可能な家なのだ。

 この長屋の実力は、東日本大震災のときに発揮された。

 あの震災の夜、隣人たちは自然にコモンハウスに集まってきた。やがて計画停電が始まり、夜はろうそくの明かりで一緒に食事をした。お湯もストーブも使えるこの家は、とても心強かったことだろう。

AERA 2014年8月11日号より抜粋


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