「9割は好みじゃない」AV男優の現実 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「9割は好みじゃない」AV男優の現実

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試写会で観客と談笑する高原秀和、えのき雄次郎の両監督、平本一穂さん、水野スミレさん(左から)。「仕事への姿勢はビジネスマンと変わらないのに驚いた」(女性客) (撮影/高井正彦)

試写会で観客と談笑する高原秀和、えのき雄次郎の両監督、平本一穂さん、水野スミレさん(左から)。「仕事への姿勢はビジネスマンと変わらないのに驚いた」(女性客) (撮影/高井正彦)


 映画では、なぜAV男優になったのかを聞いている。

 多いのは「お金に魅かれて」。現在の相場は日当万2~6万円だという。ただ、「細マッチョ系男優の代表格」とされる黒田将稔さん(37)は、長時間の「立ち待ち」(勃起を待つ)で撮影をストップさせたときのことを、こう語っている。

「ギャラも1万から7千円に下げられて…」

 それでも「売れっ子」になると、いくつもの作品に出演するので、高額を稼ぐ。『「AV男優」という職業』(水野スミレ著)によれば、年収が2600万円に達した男優もいたという。

 日本でAVが誕生して約30年。この間、男優や作品の質も変わった。
 「ビジネスライクですよね、今の男優さん」
 と評するのは、平本さんだ。
 「昼の2時ぐらいに呼ばれて、ひと絡みあって、夕方5時にはバイバイ、みたいなノリ。オレの時代って、朝7時に呼ばれて、そこから丸々2日間一緒とか」
 さらに、男優に求められることについては、
 「今だと単純に『立ち』がいいことじゃないですか。あまり人格とか求められない」
 この点について、黒田さんは、
 「昔の男優は人間力がすごい」
 「話していて、この人深いな、って思う人が結構いた」
 と認めつつ、「技術」は30代の若手のほうが上と話す。
 「やっぱユルかったもん、昔の撮影って。なんかハードル低いっていうか」
 男優たちの話から見えてくるのは、AVが即物的になってきている傾向だ。

  AVとそこに描かれる男優たちは結局、見る者が何を欲しているかの鏡なのかもしれない。

AERA 2013年3月4日号


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