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倍率10倍 落選続きで不満の声 一方で5回出場ランナーも

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 今や30万人超の応募者が殺到し、倍率10倍にもなる人気イベントに成長した東京マラソン。落選続きの市民ランナーからは「公平でない」という不満が出ている。

 東京都内在住の廣瀬道輝さん(48)は仕事の後に週3回、自宅近くを1時間程度ジョギングする。月間の距離にすると120キロほど。これまで15年走り続け、マラソン大会を探しては出場してきた。ただ、地元開催のビッグイベント、「東京マラソン」だけは出たことがない。1回目から7回目まですべて落選した。

 東京マラソンに毎年応募しても全然当たらないとぼやく市民ランナーは多い。来年2月に開催される次回大会は、フルマラソンの一般受け付けで2万9400人の募集に30万3450人の申し込みがあった。倍率は10.3倍と過去最高。国内のマラソン大会でもとりわけ人気が高い。

 東京マラソンの抽選をめぐっては、不可解という声が根強い。

 そんな中、過去6回の大会中5回出場した市民ランナーがいる。

 過去の倍率から計算すると、初回から5回連続出場できる割合は、1万人に1人程度でしかない。

「ランナー仲間から誘われて、初回から応募しました。大会関係者である友人から『地方からは有利だ』とも聞きました」
 当選しやすいといううわさを耳にして、2回目からは陸連への登録もしたという。

 なぜ、こうした連続当選者が出るのか。大会を主催する「一般財団法人東京マラソン財団」は、抽選方法についてこう説明する。

「一般の方はコンピューターで無作為に抽選している。方法は特に公開していない」5回連続出場ケースは、「単なる偶然」との説明だ。

 だが、落選を続けている廣瀬さんの気持ちは収まらない。毎年テレビで大会を観戦するが、運営方法に腹が立って仕方ないという。

「まったくトレーニングを積んでいない芸能人やアナウンサーが、遊び半分で出ているのは論外。その枠を回してほしい」

 不公平という批判に対して、財団の清水俊二郎・経営管理本部長はこう説明する。

「マスコミ企画の枠は45人。大会の広報のために設けている。メディアへの露出度や企画内容、他の大会への出場経験やトレーニングの有無も考慮して、適切に決めている」

 東京マラソンはいま、国内の市民マラソン大会の代名詞になりつつある。財団は、東京都と日本陸連が出資して設立された。定款には「活動状況、運営内容、財務資料等を積極的に公開するよう努める」と明記されている。不自然に見える連続出場者がいることについて、もっと詳しい説明を聞きたい。

AERA 2012年11月19日号


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