「パッピンス」

「トック」

「アーロール」

「レチェ・プラン」

「バイン・ヤー・ロン」



 いったいこれらの言葉が何を指すのかご存知でしょうか。実は、これらの言葉の共通点は、いずれも"お菓子"の名前であること。世界各国で愛されているスイーツの名前なのです。



 本書『TOKYO世界の絶品スイーツめぐり』では、世界各国の絶品スイーツ50品あまりを紹介。同時に、そのスイーツを海外に行かずとも、都内で楽しむことのできる食材店やレストランが紹介されていきます。



たとえば冒頭の"パッピンス"とは、韓国のかき氷のこと。都内では、韓国雑貨や食材店、料理店がひしめく新大久保の"韓流茶房"にて、その味を楽しむことができるといいます。



ここで提供されるパッピンスは、粗めに削った氷の上に、細かく刻んだパイナップルやキウイなどのフルーツ、求肥のような甘いやつぶあん、チョコレートアイスクリームが載っているというもの。



そしてその食べ方の作法は、同じく韓国料理であるビビンバのごとく、よく混ぜること。全体を混ぜ、元の姿が想像できなくなったぐらいが食べごろなのだといいます。



かき氷はフィリピンにも。その名は"ハロハロ"。都内では六本木の"ニューナナイズ"にて食することができるそうです。



「少し粗めに削ったかき氷に無糖練乳をかけ、緑や赤などのシロップ漬けナタデココ、ヒヨコ豆の甘煮、小豆ペースとを載せたもの。これにシロップをかけ、アイスクリームをトッピングすれば出来上がり!」(本書より)



ハロハロの具材に厳密な決まりはないものの、ヒヨコ豆やインゲン豆の甘煮、色とりどりのナタデココは必ず載せるのだといいます。



そしてその食べ方は、先ほどのパッピンスと同じく、混ぜこぜにすること。元の形が想像できない氷入りの濁った液体になったときが食べごろ。そもそもハロハロという名前は、フィリピンの言語であるタガログ語で、混ぜこぜという意味なのだそうです。



メキシコには、ピリ辛かき氷"チャモヤーダ"が。"サクラカフェ幡ヶ谷"で味わうことのできる"チャモヤーダ"は、氷に赤いシロップがかけられ、ライムが添えられたもの。食べてみるとまったく甘くないのは、この赤いシロップがサルサソースのため。かき氷というよりカクテルを食べている感覚なのだそうです。



かき氷は甘いものだという感覚がありますが、中南米では、こうしたピリ辛のサルサソースがかかったかき氷はポピュラーなものなのだといいます。



世界のちょっと珍しい絶品スイーツの数々。気になる方は、実際に都内のそれぞれのお店に足を運んでみてはいかがでしょうか。