お金持ちの象徴・高台の「崖っぷち住宅」が日本で誕生した背景とは (2/2) 〈BOOKSTAND〉|AERA dot. (アエラドット)

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お金持ちの象徴・高台の「崖っぷち住宅」が日本で誕生した背景とは

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 この旧グラバー邸は、幕末に来日し、日本の緑茶を輸出することによって、一代で巨額の富をなしたトーマス・ブレーク・グラバーの住居。事業で成功を収めたグラバーは25歳のとき、見晴らしの良い標高46mの崖の上15500坪を購入し、自宅を建てたのだそう。



「風光明媚な長崎湾を見渡す方向に向かって西側に居間と寝室、南側に客用寝室を逆L字型に設けただけ(隣接して使用人と夫人のための付属屋を設けている)の建物である。周りをベランダで囲んだバンガロー形式の建物であった。このL字型の住居は、事業の拡大とともにT字型へと増築され、現在のクローバー型になっている」(本書より)



 あるいは、葉山御用邸の存在でも有名な地、葉山には、マリーナ近くの山の上に北里柴三郎、堀内地区に東伏見宮、後藤新平、山本権兵衛、三ヶ岡山周辺には宮城道雄、高橋是清、山口蓬春、秩父宮、有栖川宮、桂太郎、池田勇人、伊東深水、安田善次郎......と、錚々たる人物たちの別荘が、その崖っぷちに建設されたといいます。



 お金持ちたちにとっての、ひとつのステータスであった崖っぷち住宅。街を歩く際にも、崖っぷちという視点から眺めてみると、いつもの風景も少し違って見えてくるかもしれません。


(記事提供:BOOK STAND)

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