上がり続ける人類のIQ スマホも脳に良い影響を与えている? 〈BOOKSTAND〉|AERA dot. (アエラドット)

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上がり続ける人類のIQ スマホも脳に良い影響を与えている?

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 人類のIQ(知能指数)は上がり続けている――そう聞けば「本当に?」「まったく実感できない」と思う人が、多いのではないでしょうか?



 しかし、ニュージーランド・オタゴ大学のジェームズ・R・フリン名誉教授は、「まちがいなく、『知能指数』は時代とともに上がりつづけている」と断言します。その事実を解説したのが、フリン教授の著書『なぜ人類のIQは上がり続けているのか?』。



 同書ではまず、アメリカ人の知能指数が上昇している点に触れ、1947〜48年に行われた児童向け知能検査「WISC」の結果を100とすると、2002年には同数値が117.63にまで上昇しているといいます。さらに南米、ヨーロッパ、そして日本を含めたアジアの国々でも、児童のIQが時代とともに伸び続けており、成人向け知能検査「WAIS」でもやはり同様の傾向があるそうです。こうした現象は、心理学や知能研究の分野で「フリン効果」と呼ばれています。



 しかしなぜ、知能の進化は続いているのでしょうか? 



 フリン教授は、同書の中で栄養改善や近親婚・族外婚とIQとの関係を検証しながらも、「祖先よりも多様な認知的課題を負わされる時代に私たちは生きており、そうしたもろもろの問題に対処できるように、新たな認知能力や脳の領域を進化させてきた」として、要因は1つに限らない旨を述べています。



 一方、ここ最近の社会環境の変化から、フリン効果は新たな局面を迎えているとの意見もあります。脳科学者の茂木健一郎さんはSo-netのサイト「mvno lab」で、フリン効果を紹介しながら「モバイルデバイスから提供される数多くの情報を見て、人の脳はそれを素早く処理するようになった」との説を紹介。



 さらに、茂木さんは脳とスマホの関係について次のような見方も示しています。



「『文脈の切り替えと共有』が高度化した点も(スマホが脳に与えた影響として)挙げられますね。たとえば人と向き合って会話しているときでも、LINEを開いたり『天気予報を見てみるね』と調べてみたり、とさまざまな『文脈』を脳の眼窩前頭皮質(がんかぜんとうひしつ)が処理するようになりました」



 さらには「スマホは史上最強のドーパミン発生装置である」とまで力説する、茂木さん。ソーシャルゲームにはまる人や犯罪で悪用されるなど、スマホにまつわるネガティブなニュースが流れることもありますが、実のところスマホは、人類の進化に好影響を与えているのです。



【関連リンク】

mvno lab「スマホがヒトを進化させる?茂木健一郎が語る『脳とスマホ』の関係」

http://lte.so-net.ne.jp/mvnolab/articles/201506_262/


(記事提供:BOOK STAND)

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