ダースレイダー(写真左)/ 1977年、フランス・パリ生まれ。東京大学文学部を中退し、2000年にラッパーとして本格デビュー。10年に脳梗塞で倒れ、合併症で左目を失明するも眼帯をトレードマークに復帰。現在はThe Bassonsのボーカルのほか、各界の言論人との配信番組に出演。著書に『武器としてのヒップホップ』(幻冬舎)など。プチ鹿島(写真右)/ 1970年、長野県生まれ。新聞14紙を読み比べ、幅広いジャンルからニュースを読み解く。2019年に「ニュース時事能力検定」1級合格。コラム連載は月間17本。最新著作に『ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実』(双葉社)。TBSラジオ「東京ポッド許可局」など多数のレギュラー番組を持つ。(撮影/写真映像部・戸嶋日菜乃)
ダースレイダー(写真左)/ 1977年、フランス・パリ生まれ。東京大学文学部を中退し、2000年にラッパーとして本格デビュー。10年に脳梗塞で倒れ、合併症で左目を失明するも眼帯をトレードマークに復帰。現在はThe Bassonsのボーカルのほか、各界の言論人との配信番組に出演。著書に『武器としてのヒップホップ』(幻冬舎)など。プチ鹿島(写真右)/ 1970年、長野県生まれ。新聞14紙を読み比べ、幅広いジャンルからニュースを読み解く。2019年に「ニュース時事能力検定」1級合格。コラム連載は月間17本。最新著作に『ヤラセと情熱 水曜スペシャル「川口浩探検隊」の真実』(双葉社)。TBSラジオ「東京ポッド許可局」など多数のレギュラー番組を持つ。(撮影/写真映像部・戸嶋日菜乃)

 東大中退のラッパー、ダースレイダーさんと新聞14紙に毎日目を通す時事芸人・プチ鹿島さん。毎週金曜に配信中のYouTube「ヒルカラナンデス(仮)」でも話題の2人が、選挙の現場に突撃したドキュメンタリー映画「劇場版 センキョナンデス」が公開される。“時事問題”に精通する2人は、選挙や政治をどのような視点で見ているのだろうか。

【資料】細田氏が旧統一教会との関連について公表した「紙1枚」はこちら

──映画や配信を通じた2人の鋭くユーモラスなかけあいは、とっつきにくい選挙や政治へのハードルを下げてくれる。

ダースレイダー:やっぱり政治って“人”がやっていることなんです。選挙ではその人がどういう人なのかを見に行き、話だってできる。この日本の選挙制度は実はすごく価値のあるものです。ただ安倍さんの事件で今後、セキュリティーが強化されたり、方法が変わったりする可能性があるかもしれないけど……。

プチ鹿島:僕らは「投票したい人がいない」という有権者に、よく「選挙って自分との対話だと思えばいい」と言うんです。自分があのとき「ましだ」と思った人に入れて、その後どうなったかを見続けてジャッジして、4年後、6年後に次を考える。間違っていたのなら、別の人を選べばいい。選挙は「自分の日記帳」になるんです。

ダースレイダー:自分の見立てが合っていたのか、人物評価は正しかったのかを知るのも楽しいしね。

プチ鹿島:ただし、選挙をおもしろがることは「こいつが当選すればおもしろいな」など、ろくに判断もしないで投票することとは全く違います。そこを間違えるととんでもない人が当選する。自分なりの視点や見立てを持ってこそ楽しめるんです。

──選挙や政治をより“正しく”おもしろがるコツはあるのだろうか?

プチ鹿島:どんな選挙区でも自分なりの視点を持てば、絶対見どころはあるんですよ。それは普通に新聞を読んでいればわかる。映画には入れませんでしたが、僕らは22年9月の沖縄県知事選も行きました。地元紙を読むと「政策アンケート」が載っていて、「好きなテレビ番組は」という質問がありました。それに候補者全員が「ちむどんどん」って答えてた(笑)。

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