「五回にシュート回転した直球が頓宮にぶつかり、初めて走者を出すと、次の宗にヒットを打たれ、引きずってるな、と思いました。で、伏見のショートゴロの間に1失点。佐々木は“Mr.パーフェクト”ではあるけれど、崩れるときは自滅型。だからオリックスは心理戦を仕掛けたわけで、他チームも今後、同様に圧を掛けてくることが多くなるでしょう。そこに藤浪みたいになってしまう可能性があると思うんです」

 藤浪も佐々木も背が高く、手足が長い。手足が長い選手はフォームが崩れると修正しにくい。野球に限らずスポーツ全般に言えることだという。

「エンゼルスの大谷は?と考える方もいると思いますが、彼はパワーピッチャー。佐々木のように細かくボールの出し入れをするタイプじゃない」

 佐々木は繊細なタイプで、そこも藤浪と似ているという。ドツボにはまらなければいいが……。(渡辺勘郎)

週刊朝日  2022年9月23・30日合併号