滝沢秀明が演出するオリジナルミュージカル「流星の音色」で、主演を務め、音楽も担当する京本大我(SixTONES)。王位継承の重圧に葛藤する王子という役どころに、京本政樹を父に持つ自身の姿を重ね、舞台やステージに臨む思いを明かした。

【写真】京本大我さんが表紙を飾った2021年の「週刊朝日」

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──「流星の音色」で演じるのは、王位継承の重圧に葛藤する王子。アイドルや役者として、世間の注目を集める重圧とリンクする部分は?

 王位継承とはちがうけど、親(京本政樹)が芸能界にいるのはある種、境遇が近いのかなと。二十歳ぐらいで初めて時代劇に出させてもらったときは、「父親はあんだけできるけど息子はどうなんだ」みたいなプレッシャーはありました。音楽をやるうえでも、「親の名前だけなんじゃねえの」みたいな目で見られてないかなとか。

 ただの2世じゃなくて、しっかりこいつの良さがあるなって感じてもらえるように頑張ろうと思って、毎回ステージに立ってます。なんか自分でハードルを上げてるんですよね。生放送の歌番組にしても、ちっちゃいころ出た空手の試合がフラッシュバックするくらい、勝負の瞬間だと思ってて。

 たとえば喉が全然開かない日に、「京本くん、今日調子悪いんだ」って気づいてくれるのはファンの人だけ。初めて僕やSixTONESを見る人はその一回が大事。それに僕はわりと歌の大事なとこを任せてもらってて、だいぶグループの評価に影響を与える可能性があるから、一瞬でもクオリティーに隙は見せられない。その重圧には勝ち続けたいです。

──今作のテーマは、愛。最近メンバー間の愛を実感した出来事は?

 今、「バリューの真実」っていう番組にグループで出てて、ちょっと時間が空いたら6人でNHKの食堂に行くんです。で、一つのテーブルに座って、最後の人が食べ終わるまでみんな待つ。特に何ってわけじゃないけど、そういう積み重ねが大事かなと。パフォーマンス上の信頼も大事だけど、裏でもコミュニケーションを取れてるのはでかい。

 デビューしてからは、メンバー6人そろうなんて本当に稀(まれ)で。だからこそ、顔を合わせたときの会話のはずみ具合は前以上に上がったと思います。

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