最後まであきらめないでやるっていう、ゴルフへの向き合い方の素晴らしさですよね。なかなかマネできない部分です。思うようなスコアが出ないと、「今週はもういっかー」なんてなっちゃうんですけどね。それが最終日にアンダーパーで回ってきて、ジャンプアップしてしまうってのは、すごい。

 若いゴルファーたちは、彼のあきらめないところを見習うべきだと思います。僕なんか「ああ、ダメ。今週はダメ」なんてね。「来週に懸ける」みたいな。それがいいように出た面もあるんですけどね。悪いながらに一生懸命やろうとするとストレスになったりするんで、来週からのために新しいスイングを採り入れようとか、新しい打ち方の練習に切り替えちゃったりとか。

 ただ英樹クラスになるとそうじゃない。最後にいけるだけ盛り返してやる、というガッツがある。すごいなあ、といつも思いますよ。

丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

週刊朝日  2022年3月25日号

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丸山茂樹(まるやま・しげき)/1969年9月12日、千葉県市川市生まれ。日本ツアー通算10賞。2000年から米ツアーに本格参戦し、3勝。02年に伊澤利光プロとのコンビでEMCゴルフワールドカップを制した。リオ五輪に続き東京五輪でもゴルフ日本代表監督を務めた。セガサミーホールディングス所属。

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