金目鯛とハマグリの春のひと皿  (撮影/写真部・松永卓也)
金目鯛とハマグリの春のひと皿  (撮影/写真部・松永卓也)

 料理研究家の黒田民子さんが教える「家つまみでひとやすみ」。今回は「金目鯛とハマグリの春のひと皿」。

【作る際のワンポイントアドバイスはこちら】

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黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り
黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り

「週刊朝日」がなんと今年、100歳を迎えられるとのこと。おめでとうございます。

 春はお祝いごとが多い季節。そこで金目鯛と旬のハマグリを使って、見た目も晴れやかなひと皿をご紹介しましょう。

 まずは鍋に水を入れ、だし昆布を30分ほど浸しておきます。金目鯛は切り身を沸騰したお湯にさっとくぐらせ、身が少し白っぽくなったらすぐに引き上げ、冷水に取って水を切ります。この時、アミの上に魚をのせながらやると身が崩れにくいですよ。

 次に昆布を水に浸した鍋にハマグリを入れ、煮立ったら昆布を取り出します。煮すぎると粘りが出て風味が落ちるので、沸騰する直前に引き上げましょう。

 弱火にして貝の殻が開いたら酒を振り、貝を取り出します。そして金目鯛を5分ほど煮てください。アクが出たら取り除き、澄んだだしに仕上げるのもポイント。最後に菜の花とハマグリに軽く火を入れ、味をととのえたらできあがり。祝杯には日本酒が合いますよ。

(構成/沖村かなみ)

◆金目鯛とハマグリの春のひと皿

【ワンポイントアドバイス】金目鯛はさっと湯通しすることで、表面のぬめりやウロコが取れる。(左) ハマグリの殻が開いたら、貝に酒を振りかけると臭みが取れて風味が増す。 (撮影/写真部・松永卓也)
【ワンポイントアドバイス】金目鯛はさっと湯通しすることで、表面のぬめりやウロコが取れる。(左) ハマグリの殻が開いたら、貝に酒を振りかけると臭みが取れて風味が増す。 (撮影/写真部・松永卓也)

【材料(2人分)】金目鯛2切れ、ハマグリ4個、菜の花1/2束、だし昆布5cm角1枚、水400cc、酒大さじ1、塩小さじ1/2、薄口醤油小さじ1

【作り方】(1)鍋に水とだし昆布を入れ、30分ほど置く。(2)金目鯛は切り身を2等分に切り、軽く振り塩(分量外)をして10分置き、水分を拭き取る。湯を沸かして金目鯛をさっとゆで、色が変わったら冷水に取り、水気を切る。(3)ハマグリをよく洗う。菜の花は沸騰した湯に塩小さじ1(分量外)を入れて軽くゆで、水気を絞る。(4)(1)にハマグリを入れ、煮立ったら昆布を取り出し、弱火にしてアクを取る。貝が開いたら酒を振って取り出す。(5)金目鯛を入れて5分煮る。長さ3cmに切った菜の花、ハマグリを加えてひと煮立ちさせ、塩と薄口醤油で味をととのえ器に盛る。

【ワンポイントアドバイス】金目鯛はさっと湯通しすることで、表面のぬめりやウロコが取れる。
ハマグリの殻が開いたら、貝に酒を振りかけると臭みが取れて風味が増す。

週刊朝日  2022年2月25日号

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黒田民子

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黒田民子(くろだ・たみこ)/1947年生まれ。料理研究家。All About「ホームメイドクッキング」ガイド。旬の素材を生かした家庭料理のレシピが幅広い世代に支持されている。趣味は美術館巡り。

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