時代を先取りしすぎた?「サマーヌードル」 (日清提供)
時代を先取りしすぎた?「サマーヌードル」 (日清提供)

 今年で50周年を迎え、世界中から愛される「カップヌードル」。カップヌードルシリーズにまつわる気になる疑問を、発売元の日清食品にたずねてみた。

【いくつ知ってる?おもな歴代カップヌードルシリーズはこちら】

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──なぜ「ラーメン」ではなく、「ヌードル」という名称なんですか。

「もともと世界中で食べてもらえる商品を作ることが開発の理由のひとつでしたので、『ヌードル』という名称を採用しました。いくら美味しくても、食習慣の壁を超えなければならない。そんななかで、海外でチキンラーメンを試食してもらった際、現地の方が小さく割った麺をカップに入れ、フォークで食べてもらったことがカップヌードル発明のヒントになったんです」

──定番の人気順は?

「やっぱり不動の人気の『カップヌードル』が1位です。2位が『シーフードヌードル』で3位は『カレー』。4位は長年『チリトマトヌードル』だったのですが、最近『味噌』が4位になりました」

──新しい味を開発するときのルールは?

「明文化された基準ではありませんが、『カップヌードルらしさ』、これが最終的に重視されるポイントです。一般的な即席麺、ラーメンとはまた違う独自の世界観をもったブランドですので、世界観にそぐわないと判断されるものは商品化されません」

──思うような売れ行きにならなかった商品は?

「95年に発売した、『カップヌードル サマーヌードル』は、レモングラス香るトムヤムクンに似たエスニックな味わいの商品だったのですが、早すぎたのではないかということです。17年に自虐的に“黒歴史シリーズ”と銘打って復刻したのですが、このときも残念ながらやはり想定ほどの売れ行きはみられませんでした(笑)」

(週刊朝日2021年11月12日号より)
(週刊朝日2021年11月12日号より)

(本誌・太田サトル)

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週刊朝日  2021年11月12日号