コロナ禍の五輪に平井コーチ「成績を求められる要因が大きくなっているのでは」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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コロナ禍の五輪に平井コーチ「成績を求められる要因が大きくなっているのでは」

連載「金メダルへのコーチング」

平井伯昌週刊朝日#平井伯昌
平井伯昌(ひらい・のりまさ)/競泳日本代表ヘッドコーチ、日本水泳連盟競泳委員長

平井伯昌(ひらい・のりまさ)/競泳日本代表ヘッドコーチ、日本水泳連盟競泳委員長

東京・お台場に浮かぶ五輪マーク=3月19日 (c)朝日新聞社

東京・お台場に浮かぶ五輪マーク=3月19日 (c)朝日新聞社

 指導した北島康介選手、萩野公介選手が、計五つの五輪金メダルを獲得している平井伯昌・競泳日本代表ヘッドコーチ。連載「金メダルへのコーチング」で選手を好成績へ導く、練習の裏側を明かす。第64回は、東京五輪の代表選考会について。

【写真】東京・お台場に浮かぶ五輪マーク

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 この号は東京五輪の代表選考会を兼ねた競泳の日本選手権(4月3~10日、東京アクアティクスセンター)の真っ最中に発売されます。コロナ禍の中で開催に向けて準備をしていただいた関係者のみなさんにお礼を申し上げます。プールが開かなければ、すべては始まりません。直前に中止が決まった1年前の経験を経て、大会を支えてくれる多くの方への感謝の気持ちは強くなっています。

 大会を前に選手たちは調子を上げているという声が各地から届きました。感染拡大防止策を徹底するために無観客となりましたが、テレビやインターネットの中継を通して、五輪代表をかけた真剣勝負をぜひ見ていただきたいと思います。

 代表選考会の決勝で派遣標準記録を切って2位以内に入る──。競泳の個人種目の代表選考は2004年アテネ五輪からこの基準が続いています。当初は「厳しすぎるのでは」という意見もありましたが、高い目標に向けて選手と指導者が必死に努力することで、日本の競泳のレベルが上がってきたのは確かです。

 五輪で金メダルを取ったときの北島康介、萩野公介を始め実力がある選手たちは、代表選考会は通過点という意識がありました。五輪を目標に逆算して選考会ではどのくらいの結果を出そう、という話ができました。「ここは通過点」という自信がある選手は、そういう雰囲気が出てきます。気持ちに余裕が出て、実力通りの結果を出します。

 一方、とにかく選考会を突破したい、という選手もいます。代表選考会で力を出せるように長い時間をかけて課題を一つひとつクリアして、レースに自信を持って送り出せるように準備をしてきました。それでも大会前に不安を抱えている選手には、技術的なポイントをいくつかに絞って、伝えるようにしています。


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