※写真はイメージです (GettyImages)
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6年間の学費が安い私立大・トップ5 (週刊朝日2021年2月26日号より)
6年間の学費が安い私立大・トップ5 (週刊朝日2021年2月26日号より)

 コロナ禍、医療現場で働く医師たちへの尊敬はやまない。もし子どもが「医師になる」と言ったら応援したい半面、親としては高額な学費が気になるところ。いったいいくら、用意すればいいの? 『医者と医学部がわかる2021』(朝日新聞出版)では、「医学部に合格するための確実な方法」や学費・志願者数・医師国家試験合格率などの最新データを集めたランキング、受験にも役立つ「国公私立82医学部データブック」など情報満載だ。

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 今回は「医学部進学 現実的マネープラン」という企画から、国立大と私立大の学費の違いについて紹介する。

 医学部へ進学するためには学力はもちろん、高額な学費も念頭におかなければならない。6年間授業料を払い続けるためには念入りな計画が必要だ。まずどれだけ学費がかかるのかを把握するため、医系専門予備校メディカルラボ本部教務統括・可児良友さんから最新の学費情報を提供してもらった。

 国立大学は文部科学省により標準額が定められており、各大学はこの額に基づいて授業料を設定している。国立大は医学部も他学部と学費は同じだが、6年間履修するので2年間分、余計にかかる。公立大学の学費は国立大学に準じた金額になっているが、入学金は大学設置の自治体に住む受験生には低く、他の自治体に住む受験生には高めに設定している。

 一方、私立大学はどうか。私立大学の学費を掲載しているが、ここからわかるように最も安くて1850万円と、かなり高額だ。国立大と私立大に関していくつかのモデルケースを、ファイナンシャルプランナーの竹下さくらさんに示してもらった。

 1年浪人しても国立大医学部に進学すれば、現役で私立大医学部に進学した費用の半分以下に収まるという。また、実家を離れて仕送りを受けたとしても、国立大のほうが安い。このケースの私立大は、最安値の学費を想定しているので、実際にはもっと差が広がるだろう。

 日本政策金融公庫の2020年調査では、自宅外通学生への仕送り額の平均は年間90.3万円だが、医学部生にはもっと必要だという。

「医学部生は勉強が大変で、なかなかアルバイトに精を出すことができません。教材も高額なので、仕送りは年間150万円以上を見込んであげたいところ。6年間の仕送り総額は900万円程度を見積もっておくのが無難です」(竹下さん)

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