給食がなく急にやせた子も コロナ禍で進む「教育格差」の実態 (1/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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給食がなく急にやせた子も コロナ禍で進む「教育格差」の実態

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※写真はイメージです (GettyImages)

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パソコン・タブレットPCをいずれも保有していない割合 (週刊朝日2020年12月25日号より)

パソコン・タブレットPCをいずれも保有していない割合 (週刊朝日2020年12月25日号より)

 従来あった親の所得格差による「教育格差」がコロナ禍で増幅している。オンライン授業をはじめ、ICT(情報通信技術)教育についていけない子どもが続出。さらに雇い止め、失業など雇用情勢の悪化が追い打ちをかける悪循環が続く。

【表】差が明らか…世帯所得別パソコン・タブレットPCを保有していない割合

 NPO法人の「Learning for All」(ラーニング・フォー・オール、東京都)では、子どもの格差や貧困の世代間連鎖を断ち切ろうと居場所をつくったり学習支援をしたりしている。

 葛飾区にある学習拠点を見せてもらった。この日は4人の子が公民館の一室で、集中できるように子どもたちは机の壁に向かう側に座り、大学生のお兄さん、お姉さんとそれぞれ一対一で、勉強を教えてもらっていた。

 葛飾区の責任者をしている宇地原栄斗さんは話す。「うちに来る子どもたちはそもそも学習の進み具合が1、2年遅れていて、一人で取り組めないという子が多い。今回、学校や学年が切り替わり、よし、やるぞ、と新しいステップを踏み出すところで休校になり、学習への意欲を削がれる様子が見られた」

 給食がなく、家で食事を準備できずに急にやせた子がいる。5人きょうだいで自分の部屋がなく、学習するスペースがない子もいる。ストレスをためたきょうだいから暴力を振るわれ、勉強どころではない子たち……。外国がルーツの子どもや親にとって、学校からのプリントや行政の手続きに使う書類の文字が読めないという声もあった。

 5月の保護者アンケートでは、約50世帯のうち半数以上の家庭が「収入が大きく減少した」「やや減少した」と答えていた。

 居場所の拠点は「ここで閉めると、虐待や孤立などコロナ以上のリスクが高まる」と子どもたちを、コロナ対策を徹底して預かってきた。

 約6割の子どもがタブレットやパソコンなどの端末を持っておらず、Wi-Fiなどの通信環境もない。スマホでZoomを見ようとすると、データ量がすぐなくなる。そこで4月下旬、企業の支援を受け、機器を必要とする世帯にタブレットとWi-Fiを約計70セット無料で貸し出した。


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