林:それは消化不良というか、ちょっと欲求不満になりますよね。

宇垣:自分の考えを述べるとか、特に政治的な立場を話すとかいうのは、アナウンサーの仕事に含まれていないので、あまり気になりませんでした。ラジオだと、もうちょっと自分の考えを話す場所がありますけど。

林:宇垣さん、ラジオのお仕事も長いですよね。

宇垣:はい、今もさせていただいてます。TBSがいいのはラジオがあるところで、自分の話ができるというか、私個人になれる場所があったというのがすごくよかったです。ラジオはテレビに比べて、リスナーとの距離がずっと近くて親密な感じ。それが何とも言えず大好きです。

林:今度、池上彰さんとかああいう方とバシバシ意見を言うような番組をテレビで見たいですよ。司会じゃなくて、自分をさらけ出して、二人で時事問題をとことんしゃべり尽くすみたいな番組を。

宇垣:私にできますかね……。

(構成/本誌・松岡かすみ 編集協力/一木俊雄)

宇垣美里(うがき・みさと)/1991年、兵庫県生まれ。同志社大学卒。在学中に「ミス同志社」に選ばれる。2014年、TBSにアナウンサーとして入社。数々の人気番組の担当を経て、19年4月にフリーに転身。現在、TBSラジオ「アフター6ジャンクション」、BS日テレ「あの子は漫画を読まない。」などにレギュラー出演中。映画、漫画に精通し、雑誌にコラムも執筆。11月7日公開のアニメ映画「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)」でアニメ声優に初挑戦。著書にフォトエッセー集『風をたべる』。11月18日、自身初の美容本『宇垣美里のコスメ愛 BEAUTY BOOK』を発売予定。

>>【宇垣美里「がっつりオタクだと思います」 小説家デビューに興味あり?】へ続く

週刊朝日  2020年11月6日号より抜粋