関電“倍返し”金品受け取り問題発覚から1年 新旧経営陣いまだ対立 (1/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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関電“倍返し”金品受け取り問題発覚から1年 新旧経営陣いまだ対立

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会見で頭を下げる関西電力の新旧社長ら=2020年3月14日 (c)朝日新聞社

会見で頭を下げる関西電力の新旧社長ら=2020年3月14日 (c)朝日新聞社

関西電力の金品受け取り問題をめぐる主な動き

関西電力の金品受け取り問題をめぐる主な動き

 現金に米ドル、金貨に小判……。関西電力役員らが、原発のある福井県高浜町の元助役(故人)から多額の金品を受け取っていた問題の発覚から約1年。すでに新体制となった関電だが、新経営陣と旧経営陣が対立し、いまだにゴタゴタが続く。実力派の元相談役が“圧力電話”をかけるなど、法廷の外でもあつれきが表面化している。

【図表】関西電力の金品受け取り問題をめぐる主な動きはこちら
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「拒絶の意思を示して、返却の努力もした。受領ではなく『預かり保管』していたに過ぎない」

 8月31日、大阪地裁に提出した答弁書でこう訴えたのは、関電の旧経営陣5人だ。歴代社長の森詳介・元相談役、八木誠・前会長、岩根茂樹・前社長ら。いずれも、元助役から金品を受け取るなどしていた面々だ。

「法令違反はおろか、倫理規範としてのコンプライアンス違反もない」。岩根氏らはこれまでの記者会見でコンプライアンス違反を認めてきたものの、今回これを覆した格好だ。「元助役に原発の運営を妨害されるリスクを考え、関電の利益を最重要視した行動だ」と、自分たちの“正当性”を主張した。

 旧経営陣がこうした異例の動きをとったのには理由がある。3月に社長に就いた森本孝氏ら新経営陣が起こした訴訟について、その却下を求めるためだ。関電はいま、金品受け取り問題が落ち着くどころか、新旧経営陣による法廷闘争に発展し、全面対決の様相をみせている。

 関電が世間を騒がせ始めたのは、ちょうど1年ほど前のことだ。

 一部報道を受けて、当時社長だった岩根氏が緊急の記者会見を開いた。会長だった八木氏を含む役員ら20人が2018年までの7年間に、個人から私的に計3億2千万円分の金品を受け取っていた、と衝撃的な発表をしたのだ。まもなく、金品を渡していたのが高浜町の元助役の森山栄治氏(19年3月死去)であることが明らかになった。

 当初、個人情報だとして氏名を公表しない関電の姿勢が批判を浴びた。1着50万円のスーツ仕立券までも「儀礼の範囲」としていたことがわかり、関電トップらの世間とのズレを露呈してみせた。

「ある者は1年間で19回返却したが、29回も高額な金品が贈られたり渡されたりした」。別の会見で岩根氏がこう説明したように、森山氏による異常なまでの金品の“倍返し”も浮き彫りになった。


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