私大序列で明治の“下剋上” 上智・立教・青学・理科大と逆転も 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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私大序列で明治の“下剋上” 上智・立教・青学・理科大と逆転も

吉崎洋夫,松岡瑛理週刊朝日#大学入試
明治大駿河台キャンパス(撮影/吉崎洋夫)

明治大駿河台キャンパス(撮影/吉崎洋夫)

SMART+GCH【1/4】 (週刊朝日2020年10月9日号より)

SMART+GCH【1/4】 (週刊朝日2020年10月9日号より)

SMART+GCH【2/4】 (週刊朝日2020年10月9日号より)

SMART+GCH【2/4】 (週刊朝日2020年10月9日号より)

SMART+GCH【3/4】 (週刊朝日2020年10月9日号より)

SMART+GCH【3/4】 (週刊朝日2020年10月9日号より)

SMART+GCH【4/4】 (週刊朝日2020年10月9日号より)

SMART+GCH【4/4】 (週刊朝日2020年10月9日号より)

成成明東日+駒専 (週刊朝日2020年10月9日号より)

成成明東日+駒専 (週刊朝日2020年10月9日号より)

 大学の序列に変化が起きている。大手予備校・東進ハイスクールのデータを基に、人気の併願パターンを徹底比較。併願した大学・学部にどちらも合格したとき、受験生は何を判断材料にしているのか。最近は何を学べるかを基準にする傾向が強まっているという。SMART(上智、明治、青山学院、立教、東京理科)の場合などを見ていこう。

【表で見る】SMART、GCH…ダブル合格者の入学比率・比較結果はこちら
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「学びたいことが学べると考えて、明治を選びました」

 こう話すのは今年、情報コミュニケーション学部に入学した男性だ。同学部は04年に創設され、法学や経済学なども幅広く学べる。男性は上智・経済にも合格したが、経営学やプログラミング、映像制作などにも関心があるので明治を選んだという。

「上智のほうが評判は高く迷った。だけど、明治ではこれからの社会で生きていける実力が身に付けやすいと思った」

 SMARTでは明治に勢いがある。明治と立教、明治と青山学院のダブル合格ではともに約8割が明治を選んだ。近年では明治を選ぶ割合が増加傾向にある。

 注目すべきは、“格上”と見られている大学との比較だ。明治・政治経済と慶應義塾・商とのダブル合格で6%が明治・政治経済を選択。早稲田・教育と明治・情報コミュニケーションでも11%が明治だった。その他にも明治・商と上智・経済では14%、明治・理工と東京理科・理工では20%が明治を選んだ。

 明治の改革が奏功した形だ。政治経済学部では海外大の学位も取れるダブルディグリー制度などを複数整備。08年に国際日本学部、13年には総合数理学部を新設した。

「かつてと比べて、大学の名前よりも自分のやりたいことで大学を選ぶようになっている。時代のニーズにマッチした取り組みが評価につながっている」(明治大入学センター事務部長)

 青学も、ライバル関係にある立教と比べると勢いがある。18年はダブル合格で61%が立教を選んだが、20年は51%となり、青学が肩を並べた格好だ。青学では13年に全ての文系学部を東京・渋谷の青山キャンパスに移転。15年に地球社会共生学部、19年にはコミュニティ人間科学部を新設するなど、攻めの姿勢が評価を得ているようだ。

 SMARTより下位に位置付けられるGCH(学習院、中央、法政)の中央では巻き返しの機運が出ている。昨年は国際経営学部と国際情報学部を新設。23年には看板の法学部を東京郊外の多摩キャンパスから都心へ移転させる予定だ。

 ダブル合格を見ると、中央・法は明治・立教・青学の法に圧勝。中央・国際情報も立教・文と五分五分だった。

「低迷していた部分があるが、この2学部と、法学部の移転を巻き返しの起爆剤にしたい」(中央大入学企画課の担当者)

■成成明東日で東洋が存在感、タックル問題の日本は苦戦

 日本大人気が落ちている。日本・経済と東洋・経営で33%、日本・商と専修・経営で40%、日本・文理と駒澤・文でも57%しか日本を選ばなかった。

「こんなことになるとは想像もつかなかった」

 こう言うのは大学通信の安田賢治常務だ。日本と東洋の大学全体のダブル合格を見ると、東洋を選んだのが60%にも及んだ。さらに、日本と専修、日本と駒澤のダブル合格を見ても、専修を選んだのが50%、駒澤を選んだのが42%となった。

 かつて日東駒専の中では日本の人気が頭一つ抜けていた。しかし、18年にアメリカンフットボール部の危険タックル問題が発生。大学側の対応が後手に回り、世論の批判が高まった。

 その結果、問題後の19年の志願者数は1万4千人も激減。今年は問題前の志願者数まで戻したが、依然として厳しい現状が続いているようだ。安田常務はこう見る。

「志願だけではなく、最終的に入学してくれることが重要。タックル問題のあと、大学が変わったという印象はない。それが人気低下を引きずっている要因だろう」

 こうした中、存在感を高めているのが東洋だ。東洋と駒澤、東洋と専修のダブル合格ではそれぞれ91%、71%が東洋を選んでいる。

 さらに格上とされてきた成城、明治学院とのダブル合格でも、それぞれ15%、17%が東洋を選んでいた。加藤建二入試部長は人気の要因として、国際化の取り組みや、ホームページで体験授業を公開し、教員の研究内容をわかりやすく紹介している点を挙げる。

「以前は偏差値が大学選択の大きな指標だったが、今は大学の姿勢や学ぶ内容が重視されてきている。こうしたことをしっかりと示しきれている点は他の大学との差別化につながっている」

 受験関係者からの評価も高い。ナガセの市村広報部長は、こう語る。

「キャンパスの移転や学部の新設など絶え間なく改革を続けた結果、大学グループに風穴を開けた。法政とのダブル合格でも東洋を選ぶ受験生が本当にわずかだがいる。成城、明学と並ぶようになれば、次も見えてくる」

(本誌・吉崎洋夫、松岡瑛理)

週刊朝日  2020年10月9日号より抜粋


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