不起訴処分が出た後に文春は、格段に安い会費で有権者800人以上をバスツアーに招いていた”接待”を続けていた、とさらに報じた。

 以前から事件を取材していた記者は、「当時も指摘されていたのに、その後も公選法に触れる行為をやっていたとは」とあきれた様子で語る。

 菅原氏の今後はどうなるのか。

「起訴猶予の場合は、検察も起訴しようと思えばできると認めているわけで、証拠がなくて起訴できない理由の不起訴とは違う。検察審査会に持ち込まれれば、一般人の審査員には不起訴の理由は理解されないでしょう。最終的に審査会の議決で起訴になるのではないかと私は見ています」(郷原氏)

 菅原氏にとっては、これで終わり、とはいかない可能性も出てきているのでは。(本誌・上田耕司)

週刊朝日  2020年7月10日号に加筆

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上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

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