石井:私もどこか故郷という感じがします。

林:いま私、「文藝春秋」に李王家のことを書いてますけど、すごく楽しいです。明治以降が大好きなのは、女性が歴史に出てくるからだと思って。大正、昭和のはじめのおもしろさってゾクゾクしますよ。

石井:読ませていただいています。すごくおもしろいです。

林:こんなにお忙しくて、気晴らしは何ですか。楚々としてらっしゃるから、着物を着てお琴を弾いてるみたいなイメージですけど。

石井:とんでもない(笑)。無趣味というか、結局、読書なんですよね。原稿を書き終えても、何か資料じゃない本を読みたいなと思いますね。今回書き終わってから最初に読んだのは、林さんの『綴る女』でした。

林:まあ、うれしい。ありがとうございます。これからも頑張ってくださいね。次作も楽しみです。

(構成/本誌・松岡かすみ、編集協力/一木俊雄)

週刊朝日  2020年7月10日号より抜粋