──今後、他の野党との距離感はどう考えますか。

 私がやりたい大胆な財政出動や消費税5%などの政策を野党の中で理解してもらうには、れいわ新選組自体が力を持たなければならないと考えています。そうしないと、消費税5%を野党共闘の条件にするという交渉もできないですから。だからこの選挙は負けられない。

 もし知事になるくらいの実力があると示せれば、こちらはさらに交渉を進めるカードを手に入れられます。ただし、これはあくまでオマケで、そこを手に入れるために出馬したわけではありません。よく「党の宣伝のため違うんか」と言われますが、そんなケチなこと考えないですから。

──知事になったとして、途中で国政復帰もある?

 知事になれば当然、4年間の任期は全うします。石原慎太郎さんは任期途中で辞任して国政に出ましたが、そんなことは考えていない。都民のために全力を尽くすことはもちろん、国会議員と連携しながら、党勢拡大に取り組んでいきます。次の衆院選や都議会選にも攻めていき、首都から国政を揺さぶっていきますよ。最終的には総理大臣を目指します。政権交代しないと、私のやりたいことは進められませんからね

(本誌・西岡千史、吉崎洋夫)

週刊朝日  2020年7月3日号より抜粋

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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