帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある
帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある
※写真はイメージです (Getty Images)
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 西洋医学だけでなく、さまざまな療法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱する帯津良一(おびつ・りょういち)氏。老化に身を任せながら、よりよく老いる「ナイス・エイジング」を説く。今回のテーマは「自分をほめてあげよう」。

*  *  *

【ポイント】
(1)プラス思考に転じるために自分をほめる日記を
(2)「自分ほめ日記」の書き方にはコツがある
(3)わたしは毎日の晩酌で自分をほめている

 ナイス・エイジングでは老いに抵抗するのではなく、よりよく老いることを目指します。といっても、老いるというのは、昨日できたことが今日はできなくなることですから、自分はダメになっていくというマイナス思考に陥りがちです。それをプラス思考に転じる必要があります。そのためには、どうすればいいのでしょうか。

 先日、対談した一般社団法人開華GPE代表理事、村松大輔さんに面白い方法を教えてもらいました。

 村松さんの著書『「自分発振」で願いをかなえる方法』(サンマーク出版)に詳しいのですが、「自分ほめ日記」を作るのです。

 村松さんは東大工学部を卒業して父が経営する金属製造業の会社に就職したのですが、社員との関係がうまくいかなかったこともあり、勤続13年を超えたところで、うつ病になってしまいました。その頃は、「どうなってもいい」「傷ついても苦しんでもいい」という自虐や自己否定の気持ちが強まっていたそうです。このマイナス思考を、「自分ほめ日記」をつけることで回復させることができたというのです。

 方法は簡単です。毎日、自分が今日やったことをほめる日記を書くのです。ただ、いくつかのコツがあります。

(1)夜寝る前に書く
 寝る前に書くことによって、その内容を脳に直接、浸透させることができるといいます。潜在意識に自分をほめたことがインプットされるのです。

(2)どんな小さなことでもいいので、必ず3~5個考えて書く
 毎日、続けていると、すぐに五つくらい思いつくようになるそうです。最初のうちは、お昼に一度考えてメモしておくとかします。

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帯津良一

帯津良一

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中

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