(3)出来事+形容詞で短い一文を作る


 形容詞は自分をほめる言葉を選ぶようにします。例えば、「玄関で靴をそろえたわたし、えらいよね」「食器を流し台まで運んだわたし、いいお母さんだね」「洋服をちゃんと洗濯機に入れたわたし、いい夫だね」といった具合です。

(4)当たり前だと思ってやっていることを「すごい」に変える
 普通にやっている当たり前のことをほめてもいいのです。例えば、「今日は朝、歯磨きができた、わたしすごい」「今日は昼、時間どおりにごはんを食べた。わたし、すごい」といった感じです。そんなことは当たり前だと思わずに、大いにほめてください。当たり前のことができるというのは、素晴らしいことです。

(5)人に対してしたことを「すごい」に変える
 例えば、「朝、散歩で会ったひとに『おはよう』が言えた、わたしあいさつができてすごい」「あの人にイヤミを言われて悲しかったけど、引きずらなかった、わたし頑張ってすごい」。こう書いているだけで、気分がよくなりますね。

 私自身はほめ日記を書いていませんが、毎日の晩酌がわたしにとって、自分をほめる時間です。「一日、仕事を頑張って、ビールがうまい、わたしえらい」

週刊朝日  2020年4月24日号

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帯津良一

帯津良一

帯津良一(おびつ・りょういち)/1936年生まれ。東京大学医学部卒。帯津三敬病院名誉院長。人間をまるごととらえるホリスティック医学を提唱。「貝原益軒 養生訓 最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など著書多数。本誌連載をまとめた「ボケないヒント」(祥伝社黄金文庫)が発売中

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