自宅が銃撃された山口組若頭の高山清司氏 (c)朝日新聞社
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本誌が入手した山口組のマニュアル
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 抗争指定暴力団「六代目山口組」ナンバー2、高山清司若頭の三重県桑名市の自宅が2月2日、白昼堂々と銃撃された事件が波紋を広げている。

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 警戒にあたっていた三重県警の警官が現場で犯人はとりおさえたものの、銃弾は自宅玄関付近で3,4発も発射されていた。高山若頭は当時、不在でけが人もいなかった。

 銃刀法違反容疑で逮捕されたのは、住所不定・無職の谷口勇二容疑者(76)。かつて、山口組系列の組員だったという谷口容疑者は、けん銃の所持、発射を認め「高山若頭に恨みがあったので撃った」などと動機を語っているという。

 昨年夏から、抗争が激化している六代目山口組と神戸山口組。6つ府県の公安委員会が暴力団対策法に基づく「特定抗争指定暴力団」にともに指定されてわずか半月余りで、大事件が勃発した格好だ。捜査県警者がこう話す。

「特定抗争指定暴力団となり、厳しい制限の中での犯行は大きなアピールできる、事件だな。谷口容疑者は神戸山口組の井上組長と親しいとの情報もある。自宅の裏には、高山若頭の若い組員が常駐し、厳戒態勢で警備に当たっている中での銃撃だった。高山若頭はメンツがつぶされ、神戸山口組の反撃のノロシをあげたな。あれは、カムフラージュだったのか」

 捜査関係者が「あれ」と指摘したのは、神戸山口組が1月末に配布した極秘マニュアルだ。

<特定抗争指定暴力団とは>

<特定抗争指定の主旨 組活動の制限。一般市民の安全>

 本誌はこのようなタイトルのペーパー4枚を独自入手した。神戸山口組も特定抗争指定暴力団に指定されたため、対策のために組員らに配布したマニュアルだ。

<特定抗争指定の効果(特定抗争指定に指定されると警戒区域を定められその区域内では特別な制約を課せられます。)>

 特定抗争指定暴力団となると、大幅に暴力団組織としての活動が抑制されてしまうと解説いている。そして具体例として以下のような禁じられている行為を説明している。

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