「検事は河井夫妻は悪くない、ウグイス嬢が(法定上限の)2倍の3万円とふっかけて、仕方なく河井事務所のスタッフが支払ってしまった、ウグイス嬢が悪いんだと思えるような供述調書にサインを求めてきました。他のウグイス嬢に聞いても、同じような調書にサインしろと言われたそうです。私は腹が立ったのと、休息もなく、3日間も長時間の取り調べを受けて疲れてしまい、持病を発症。サインは拒否しました。案里さんの選挙では安倍首相、菅官房長官も広島入りして支援しました。それで検察は忖度しているのでしょうか」(Bさん)

 昨年10月の疑惑発覚後、河井夫妻は「雲隠れ」状態が続いている。河井案里事務所はこう回答した。

「当局からの協力要請があれば、真摯に対応し説明して参るというのが、変わらぬ方針です」

 夫の克行氏の事務所は、「刑事事件の進捗や捜査への支障の有無などを勘案し、適切な時期にみなさまに説明をしたい」と回答した。(今西憲之)

週刊朝日  2020年1月24日号

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今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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