皇后雅子さまのもてなしが注目されるのは、語学が堪能だからというだけではない。

「皇后さまの会話は、お相手が興味を持つような質問をなさるなどとても素晴らしいものでした」(京都御所のお茶会に出席した一人)

 雅子さまのもてなし術は、16歳から学ばれたといわれている。父親の小和田恆さんが外交官だったことから、ご実家でホームパーティーを開くことが多かったため、ホステス役のマナーを小和田家の長女として身に付けてこられたそうだ。事前に客の職業や趣味、好きな食べ物などを聞いておき、会話を考えて、当日ははきはきと対応しながらもてなしていくというものだった。

 そうしたマナーが皇室で生かされているのだろう。

■年末の被災地訪問ヘリコプター移動

 皇后としてご活動の幅が広がっていくと、メディアも多く取り上げるようになる。

 最近では、雅子さまのファッションなども注目されるようになってきた。

 今ではそのお姿に「ご病気であることを忘れてしまうほどです」(別の宮内記者)といわれるほどだ。

 実際に、メディアの写真や映像、沿道で見る笑顔からは、以前のようなお疲れやむくみなどは見られないことが多い。

 年末から年始は皇室が最もお忙しい時期だといわれるが、12月26日には台風19号などの被災者を見舞うため宮城県と福島県をヘリコプターで移動される予定だ。

 それは、年内に慰問をされたいという両陛下の強い意志から予定が立てられたという。

 これまでの華やかな皇后雅子さまとは違い、さっそうと被災地に降り立つお姿は、新しいスタイルになるだろう。

 困難を乗り越えてお務めをなさるお姿を見ることで、私たちは明日への希望を見いだすのかもしれない。

週刊朝日  2019年12月20日号より抜粋