監督 ジュリアン・シュナーベル/11月8日から新宿ピカデリーほか全国公開/111分 (c)Walk Home Productions LLC 2018
監督 ジュリアン・シュナーベル/11月8日から新宿ピカデリーほか全国公開/111分 (c)Walk Home Productions LLC 2018
監督 ジュリアン・シュナーベル/11月8日から新宿ピカデリーほか全国公開/111分 (c)Walk Home Productions LLC 2018
監督 ジュリアン・シュナーベル/11月8日から新宿ピカデリーほか全国公開/111分 (c)Walk Home Productions LLC 2018

 自身も画家として活躍、映画作家としても「バスキア」「夜になるまえに」「潜水服は蝶の夢を見る」などで世界的に評価の高いシュナーベル監督の最新作「永遠の門 ゴッホの見た未来」。主演のウィレム・デフォーは本作でアカデミー賞の主演男優賞にノミネートされた。

【「永遠の門 ゴッホの見た未来」の場面写真はこちら】

 パリではまったく評価されなかったゴッホ(デフォー)は、出会ったばかりのゴーギャン(オスカー・アイザック)に言われ、「新しい光を見つけたい」と南フランスのアルルへ向かう。どこまでも続く大地、風になびく麦の穂や沈みゆく太陽を見つめる彼は、「永遠が見えるのは僕だけなのか?」と自身に問いかける。

 そんな中、アルルへゴーギャンを迎え入れ、彼に心酔するゴッホだったが、共同生活は長くは続かなかった。孤独を抱えて、ひたすら自らが見た世界をキャンバスに写し取るゴッホ。やがて彼は「未来の人々のために、神は私を画家にしたのだ」と思い至る。晴れ晴れとした彼の穏やかな瞳に映ったものとは──。

本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)

■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★ なかなかGOOD!
ゴッホがいるというより名役者ウィレム・デフォーがいる、と思った第一印象。ゴッホの目に映る美しい自然、決して美しくない彼の生きる世界。その違いの中でもがく男の孤独と哀れ。これはシュナーベルの私的ゴッホ論。

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