診断からリハビリまでの「自動車運転外来」 高齢者を救えるか? (2/6) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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診断からリハビリまでの「自動車運転外来」 高齢者を救えるか?

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週刊朝日#シニア
ドライブシミュレーター (愛宕病院提供)

ドライブシミュレーター (愛宕病院提供)

白質病変が進む脳の様子 (朴医師提供)

白質病変が進む脳の様子 (朴医師提供)

高齢者運転八策  (週刊朝日2019年8月30日号より)

高齢者運転八策  (週刊朝日2019年8月30日号より)

高齢者運転者が関係する差最近の主な事故や動き  (週刊朝日2019年8月30日号より)

高齢者運転者が関係する差最近の主な事故や動き  (週刊朝日2019年8月30日号より)

 ここ数年で小さな事故を起こしてしまったこともあったが、幸い大事には至らなかった。そのぶん、「過信やおごりはいけないと自分を戒め」、より慎重に運転するようになったという。

 田井さんは、自分で運転して移動する自由を奪われたくない気持ちも強く持っている。だからこそ、高齢者に免許返納を迫るような世論の流れに不安を感じている。

「高齢者が大きな事故を起こして批判を浴びているのは、車に乗らなくても困らないほど公共交通機関の発達した大都市の話です。一方、過疎地の人たちから車を奪えば生活していくことができない。それなのに、年だからもう運転するなと言われても。まるで、高齢者は早く死んでほしいと言われているようです」

 どうしてもハンドルを握ることが危険だというなら、せめて運転できる範囲を定めた「地域限定免許」を作るべきだと提案する。

 高齢になれば、事故を起こすリスクが増える。一方、超高齢化社会を迎えて、車の運転が不可欠な高齢者も増えている。簡単な解決策は見つからないが、医療面からアプローチする病院がある。それが「自動車運転外来」を2017年10月に開設した高知市の愛宕病院だ。

 この病院の自動車運転外来では、認知症の恐れがあるドライバーに対して診断と運転機能回復のためのリハビリテーションを行う。診断だけの病院はあるが、リハビリまでセットでしてくれるのはここだけだ。

 受診するパターンは2通り。一つは75歳以上のドライバーが運転免許証を更新する際などに受ける認知機能検査で、「認知症の恐れがある」と判断されたとき。警察から紹介されて受診は義務となる。もう一つは、年齢や認知機能検査の結果に関係なく、任意で受診する場合だ。

 患者は最初に、記憶力や判断力を確認するためのテストを受ける。数字の100から7を繰り返し引いていく計算問題や、パソコンモニターに瞬間的に映し出される目標に対し正確にボタンを押すテストなどがある。運転適性を数値化できるドライブシミュレーターを操作し、アクセルやブレーキ操作の反応速度なども測定する。


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