ともに久しぶりの「月9」レギュラー出演となる石田ひかり(左)と山口智子 (c)朝日新聞社
ともに久しぶりの「月9」レギュラー出演となる石田ひかり(左)と山口智子 (c)朝日新聞社

 7月8日にスタートする上野樹里主演のフジテレビ月9ドラマ「監察医 朝顔」に、山口智子が「ロングバケーション」以来23年ぶり、石田ひかりは「あすなろ白書」以来26年ぶりに月9レギュラー出演する。ドラマの公式ウェブサイトでは、その出演は誇らしげに報告されているが、ドラマ評論家の吉田潮さんは言う。

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「そこは相変わらず、ずれているとしか思えません。というのは、山口智子は今、歴代のヒロインがそろい、もっと豪華な顔ぶれのNHK朝ドラに出ているところですし、石田ひかりも同じ月9の『SUITS/スーツ』にゲスト出演したばかり。2人が月9に出たところでレア感はないんですよ」

 芸能リポーターの石川敏男さんも、「山口や石田が月9に」というフジのウリには疑問を抱く。

「月9に山口智子や石田ひかりが出るということ自体は宣伝になりますが、果たして今の彼女たちにどのぐらいのファンがいるのか。そもそも月9のブランド力も低下していますからね。他局のドラマ枠のほうが、今はよほどブランド力は強い。なんとかしなきゃという焦りはあるのでしょうが……」

 また、あるテレビ関係者はこう語る。

「『笑っていいとも!』はじめ、多くのブランドをなくしていったフジテレビにとって、月9は大事なブランド。ドラマの中でも特別なんだぞというところは打ち出したいんだと思います。録画や見逃し視聴などが増えてきていて、『月曜9時』という時間帯にはあまり意味がなくなってきているなか、やはり『フジといえば月9』『月9を見なきゃいけない』と思ってもらいたいというのは感じます」

 肝心のドラマの内容はタイトルどおりの医療モノだが、吉田さんはさほど期待はもてないと言う。

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