1990年に滞在中の軽井沢で、プロテニス選手(当時)の佐藤直子さんらとテニスを楽しむ新天皇陛下(当時は皇太子) (c)朝日新聞社
1990年に滞在中の軽井沢で、プロテニス選手(当時)の佐藤直子さんらとテニスを楽しむ新天皇陛下(当時は皇太子) (c)朝日新聞社

「明るいスポーツご一家」。新天皇ご一家と交流がある元プロテニスプレーヤーの佐藤直子さんは、印象をそう語る。テニスを楽しむご夫妻、愛子さまの素顔とは。

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 天皇陛下と初めてお会いしたのは、陛下が英オックスフォード大学に留学中、ウィンブルドン選手権を観戦に来られたときです。それ以来、テニスをご一緒し、現在は雅子さま、愛子さまともご一緒させて頂いています。

 高校3年生になられた愛子さまは、すらっと背も伸びて運動はお得意のよう。いつでしたか、「フォアハンドがしっくりいきません」とおっしゃるので、少しだけアドバイスを差し上げたところ、勘がよくのみ込みも早い。今ではパワフルなフォアハンドとなっています。

 陛下も雅子さまも、愛子さまもコートでは屈託のない笑顔を見せておられます。先日も、陛下と雅子さまペア対、私でラリーをしました。

 ふだんジョギングで鍛えている陛下が強い球を打たれたので、球の勢いに押されないよう私が、「エイッ」と気合を込めて打ち返したのです。そんな様子を面白がった雅子さまは、「じゃあ私も、エイッ」とまねをなさって。みんな大笑いです。

 テニスをする前は、ストレッチで体をほぐしてからミニテニスをして、またストレッチでクールダウンします。雅子さまと愛子さまは体が柔らかいですが、陛下はストレッチがやや苦手でいらっしゃる。

「殿下、もう少しいきませんか?」とお声がけすると、陛下は痛そうに「いやぁ、これ以上」と。それを聞いた雅子さまと愛子さまはクスクスと──。

 新時代の皇室を担うおふたりは、お忙しくなられると思います。短い時間で汗をかくことのできるテニスは、続けて頂きたいです。

(本誌・永井貴子)

週刊朝日  2019年5月17日号