格安スマホを扱う楽天モバイルの店舗のイメージ=同社提供
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主な格安スマホサービスの料金プラン例 (週刊朝日2019年5月3日‐10日合併号より)
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専門家が教える節約のポイント  (週刊朝日2019年5月3日‐10日合併号より)
専門家が教える節約のポイント  (週刊朝日2019年5月3日‐10日合併号より)

 物価が上がるのに収入は増えず余裕がない。こんな家庭は多いはず。とりわけ年金暮らしの人たちは、どうやりくりするか頭が痛いところ。そこでオススメしたいのが誰でもできる節約術。保険や電話、電気・ガスなどの支出を一から見直せば、確実に得する。けちくさいなんて思わずに、あなたも挑戦してみましょう。

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 まずは年金生活者らの平均的な状況を見てみる。総務省の家計調査によれば、2017年の高齢夫婦無職世帯の平均月収は20万9198円。支出は26万3717円で、毎月5万円を超える赤字だ。収入は年金頼みで、足りない分は預貯金の取り崩しなどで補う。楽な暮らしでないことがわかるだろう。

 少しでも余裕を持つには、上手に節約し支出を減らすことがカギになる。節約というと、安い食品を買って食費を切り詰めることを思い浮かべがちだ。ファイナンシャルプランナーの畠中雅子氏は、目先の節約にとらわれてはいけないと指摘する。

「食事や日用品の支出を抑えるのは、すぐに始めることができます。でも、本当にやるべきなのは保険や電話、住まい関連など、比較的大きな出費が伴うもの。目先のやりやすいところではなく、こうしたところから見直すのが鉄則です」

 例えば、生命保険はどうか。生命保険文化センターが昨年9月にまとめた「生命保険に関する全国実態調査」によると、保険料は全体の平均で年38.2万円。60~64歳は年43.9万円と、他の年齢層に比べてやや高い。ばらつきはあるが、シニア層は年間30万円前後、月2万~3万円の保険料を払っている。

 手始めは加入している保険の内容を確認すること。ファイナンシャルプランナーの深野康彦氏は、必要のない保険に入っている人が多いと訴える。

「子どもが独立している人は、死亡保障は不要ではないでしょうか。入院に備えるものなど、自分のニーズに合った保障内容に絞るとよいでしょう」

 医療保険についても再検討したほうがいい。保険に詳しいファイナンシャルプランナーの丸山晴美氏は、社会保障があるので民間の保険の必要性は低いと言う。

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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