SP3位と出遅れた羽生(撮影/加藤夏子)
SP3位と出遅れた羽生(撮影/加藤夏子)
SP3位と出遅れた羽生(撮影/加藤夏子)
SP3位と出遅れた羽生(撮影/加藤夏子)
SP後、ファンからプーさんがリンクに投げ込まれても浮かない表情だった羽生(撮影/加藤夏子)
SP後、ファンからプーさんがリンクに投げ込まれても浮かない表情だった羽生(撮影/加藤夏子)

「焦っていました。不完全燃焼なのでフリーは……」

【写真】ファンからプーさんが投げ込まれるも、浮かない顔の羽生

 フィギュアスケートの世界選手権(さいたまスーパーアリーナ)の男子シングルのショートプログラムが21日に行われ、注目の羽生結弦は、94・87で3位発進となった。昨年11月のグランプリファイナルロシア大会の公式練習中に右足を負傷。今大会の演技で絶対王者の完全復活を世界に知らしめるつもりでいたのだろう。演技後のインタビューでは悔しさをにじませた。

 今大会は5年ぶりの自国開催とあって国内での注目度は五輪並み。公式練習から観客席は満員状態だった。海外のメディアやファンも「ユヅル」が一番の目当と口を揃え、米国のネーサン・チェンとの対決になるとみていた。

 羽生は最終グループの1番目の滑走。曲は「秋によせて」。リンクの中央に立つと、目つきが変わり絶対王者のスイッチがはいった。だが、演技の冒頭のジャンプで痛恨のミス。4回転サルコウが2回転になってしまい、この要素に対する得点はゼロ。1位のチェンに大きく水をあけられる原因となった。

「ミスをして、その後は一生懸命になりすぎてしまった」

 と明かした羽生。それでも、トリプルアクセルでは出来映え点で3点以上の加点がつき、4回転-3回転のコンビネーションジャンプはクリーンに決め、音楽と同調したようなスピンやステップで魅せた。

 演技後は、くまのプーさんのぬいぐるみが次々と投げ込まれる中、羽生はさえない表情でリンクを立ち去った。

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ミスの原因とは?