「都会か田舎か…医師として働くなら」人生の先輩が出した答えは?

前川喜平の”針路”相談室

前川喜平

2018/11/15 11:30

 でも一口に田舎といってもいろんな地域があります。どこを選ぶかという時、まずは北か南か、山か海か、という四択で考えてみてはどうでしょう。ちなみに僕なら「北」の「山」かなあ。冬には雪が降るところがいいですね。それに僕、山菜が大好きなんです。これにお蕎麦なんかがあれば、もう天国。そう考えているうちに、だんだんと地域が絞られてきます。

 もちろん田舎も何から何まで楽しいわけじゃない。閉鎖的な地域というのも、田舎ほど多い傾向にありますしね。でも列島全体で人口が減少する今、これからの田舎は、いかに「開かれた地域になれるマインドを持てるか」が大事だと思う。つまり、よそ者を受け入れるオープンさをどれだけ持てるかが、地域の行方を左右するでしょう。その「よそ者」の中には外国人も入ります。今後、農業や漁業などの1次産業にもますます外国人が入ってくるでしょう。外国人が楽しく一緒に暮らせる地域をどう作るかというのも、大きな課題になってくるはず。そうやって、変化する地域の担い手になるというのも面白い選択だと思います。

 最後に、医者として地方で働きたいと思うなら、井上ひさしの小説『吉里吉里人』をぜひ読んでみてください。東北の寒村が吉里吉里国として独立し、高度医療で世界から注目されるんです。変なお医者さんもたくさん登場しますよ。

週刊朝日  2018年11月23日号

前川喜平

前川喜平

1955年、奈良県生まれ。東京大学法学部卒業後、79年、文部省(現・文部科学省)入省。文部大臣秘書官、初等中等教育局財務課長、官房長、初等中等教育局長、文部科学審議官を経て2016年、文部科学事務次官。17年、同省の天下り問題の責任をとって退官。現在は、自主夜間中学のスタッフとして活動する傍ら、執筆活動などを行う。

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