鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
EXILEを長年、率いてきたHIRO (c)朝日新聞社
EXILEを長年、率いてきたHIRO (c)朝日新聞社

 放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「いい組織」の条件について。

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 どんな世界でも売れたりブレークすることは本当に難しいことだが、そこから長く輝き続けることはさらに難しいことだなと思う。

 長く売れ続けているヒット食品も、実は時代に合わせて微妙に味を変えていたりする。新商品を作るのは簡単だが、そのヒットしたものをいかに長く愛され続けるものにするか?

 EXILE。先日、東京ドームで行われたLIVEを観せていただいた。EXILEとしては久々のLIVE。ボーカルのATSUSHIさんを筆頭に、TAKAHIROさん、そしてパフォーマーのAKIRAさん、SECONDのみなさん、三代目 J Soul Brothersのメンバー、GENERATIONSのメンバーに、若手のグループのメンバーも。かなりの大人数。

 観る前は、他のグループで活躍しているメンバーも結構いる中で、それはEXILEに見えるのだろうか? と思うところもあった。

 だが、ステージに立っているのはさらに輝くEXILEだった。ヒット曲を歌っているからだけではない。みんな、EXILEであることにプライドと緊張感を持ち、それを楽しむ。

 一つのヒットしたものを長く続けていくことで、大切にしなきゃいけない部分と、新しくしていく部分のバランス加減。

 これは会社にも言えることだと思うのですが、一度、成功した会社が長く続くためには、進化し変化し続けなければならない。新陳代謝を繰り返していかなければならないのだが、この新陳代謝のバランスがとてつもなく難しく、大事なんだと思う。

 僕は会社員じゃないのでよくわかるのだが、長く続いている会社の中でもいい会社とだめだなと思う会社がある。いい会社の条件は、その社員が、その会社そのものにリスペクトがあるかないかだと思う。日頃どれだけグチを言おうが、飲み屋で不満を言おうが、自分が働くその会社をリスペクトする精神があるかどうかはとても大事。これは夫婦も一緒だと思っていて、大切なのはお互いのリスペクト。恋する気持ちって、他の人を好きになると、減っていきますよね。だけど、リスペクトする気持ちって、他の人のことをリスペクトしたとしても、変わらない。だからお互いをリスペクトしている夫婦って本当に強いなと思う。

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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