福田氏は東大法学部を卒業し、1982年に大蔵省(現財務省)に入省。同じ82年組には「森友問題」の決裁文書改ざんで3月27日、国会で証人喚問を受けた前国税庁長官の佐川氏、売買交渉時に財務省理財局長だった迫田英典氏らがいる。
福田氏の1期上の元財務官僚の松田学元衆院議員は話す。
「福田次官がワインにやたら詳しいことに驚いたことがあります。ワインの産地を挙げたり、種類がどうだとか。さらに大のマージャン好き。たぶん、82年組で一番強かった。佐川ともマージャン仲間だったと思う。佐川は仕事はめっぽうできたが、豪胆な福田に比べると、ちょっと神経質なところがあったかもしれない」
福田氏がセクハラを認めない背景には、退職金など金銭問題もあるのではないかとされる。
「福田氏は辞任を渋り続け、見かねた官邸が引導を渡した。認めると懲戒などの対象になり、退職金にも影響する。辞めた後の人生も長いから……」(自民党議員)
福田氏は8年前、東京都目黒区に土地を購入し、一戸建ての自宅を新築した際、金融機関からの借金があり、ローンを返済中という。
セクハラについて福田氏へ聞き取り調査をした矢野康治官房長が当面、次官業務を代行する。矢野氏は「菅官房長官の秘書をかつて務めた経験もあり、官邸からの信頼も厚い」(財務省関係者)。しかし、早くも不安視する声が出ている。
「矢野さんは福田さんの腹心で女性記者を集めた夜の会合に同席することもあった。#MeTooが連鎖しなければいいですけど……」(別の女性記者)
(本誌・上田耕司)
※週刊朝日 2018年5月4-11日合併号