風間:「スチュワーデス物語」とかでシビれた人たち、当時20代30代の人は僕とともに年とってますからね。僕のファンはみんな50代60代だと思いますよ。
林:私もその一人なので申し訳ないです(笑)。でも、そういうファンは裏切りませんからね。急に若いイケメン俳優に「キャッ」とかはないですから。
風間:そうですか? 林さんけっこう浮気性だからな(笑)。
林:いえいえ、若くてステキな人はいっぱいいますけど、風間さんとはいろんな思い出が蓄積されてますから。一ファンとして紀伊國屋ホールに通っていたころからの思い出は、誰もこわすことができない宝物です。
風間:林さん、覚えてらっしゃいますか。幻冬舎の見城徹君がまだ角川書店にいたころ、見城の仲介で林さんと二人で六本木でデートしてステーキ食べたの。
林:えっ、二人っきりでした? あー、惜しかったなあ(笑)。でも風間さんは、もう結婚してらしたんですよね。
風間:ええ、僕は結婚早かったんですよ。
林:妻が支えてくれた、とよくおっしゃってましたけど。
風間:まあそうですね。そのころは女房の給料で暮らしてました。
林:売れない若手俳優さんと結婚して、その人が出世していく姿を見るというのが私の理想でしたけどね。見城さんもいまやすっかり偉くなっちゃって。
風間:ねえ。あの見城があんなに立派になっちゃって。つかさんは『腹黒日記』で「じら(*)太り」と言ってましたよね。自我が強くてわがままな太り方だって(笑)。*山口弁で「わがまま」の意味
林:つかさんの『腹黒日記』では、「じら太りの見城」がいじめられてるんですよね。ひどいイラストで、見城さんのいちばん知られたくない過去かもしれない(笑)。
風間:編集者はみんな、つかさんのエッセーに書かれるのを喜んでましたけどね。まあ、ほとんどウソなんですけど。僕、つかさんとキャバレーに行ったことなんかないのに、「風間とホステスの太腿を奪い合った。あいつはほんとに太腿が好きだ」なんて書いてあるんですよ(笑)。
(構成/本誌・野村美絵)
※週刊朝日 2018年4月13日号より抜粋