北原みのり「『慰安婦』問題は人権問題」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「『慰安婦』問題は人権問題」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

「慰安婦」問題は人権問題(※写真はイメージ)

「慰安婦」問題は人権問題(※写真はイメージ)

 作家・北原みのり氏の週刊朝日連載「ニッポンスッポンポンNEO」。今回は、「『慰安婦』問題」について。

*  *  *
 今年の「3.1独立運動記念式典」で韓国の文在寅大統領は演説の中で「慰安婦」問題に触れ、「加害者である日本が『終わった』と言うべきではない」と話した。これはお金で解決する問題ではない、永遠に考えなければいけない人権問題なのよ、というまともさが眩しかった。

 とはいえ案の定、この発言を受けた日本は荒れている。政府間の約束の意味がわかってんのか!? 終わらせるって約束しただろ?と非難する声は官房長官はじめ、ネットでも大きい。同じ調子でTPP反故にしたトランプ批判もどうぞと言いたいところだが、いったいなぜ、対韓国、こと「慰安婦」問題で日本は冷静になれないのだろう。

 その理由を私は、「慰安婦」問題に羞恥を持つ人が多いからだと考えていた。性暴力で告発されるなど(男として)恥ずかしい。早く忘れろ、声出すな、俺の名誉を守れ、という意識なのだろう、と。

 ところが、“みんなが言えない本音を俺が率先して言ってやる”みたいな人がもてはやされるようなネット社会を生きていると、そんな羞恥すらないのだと感じる。むしろ「男ならば誰でもやること。なんで俺らだけ非難されなきゃいけないの?」という本気の被害者意識が見え隠れする。だからこそ声をあげる被害者を叩き、これは人権問題だと訴える声を「金払ったのに」と嘲笑う。もはや性暴力問題など、誰の頭にもない。そんな状況なのではないか。


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