バンドや俳優、バラエティーに至るまで幅広く活躍中のTOKIOの松岡昌宏さん。バンド活動のきっかけやアナログ好きなことなど、作家の林真理子さんがその素顔に迫りました。
* * *
松岡:僕はいまだにガラケーなんで、何も見られないんですよ。
林:スマホ、使わないんですか。
松岡:使わないんじゃなくて、使えないんです。
林:友達に「LINEしてくれよ」とか言われたりしません?
松岡:「やってないからできない。ショートメールしてよ」って言います。音楽スタッフからは、「データを送りたいから持ってくれ」と言われますが、「いいよ。CD持ってきてよ」って。
林:私の周り、スマホ持ってないオジサンが多いから、私もガラケーやめられないんです。
松岡:僕もそういうオジサンの一人です(笑)。唐沢(寿明)さんとよく飲みに行くんですが、「おまえ、いい加減にしろ」って言われます。店のデータを送れないから面倒だって。住所さえ教えてもらえれば、勝手に調べて行くんですけどね。
林:パソコンは?
松岡:できません。メールじゃなくて手紙だし、スケジュールもいまだにマネジャーに書いてもらってます。以前、漫画のあとがきを書かせてもらったときも、原稿用紙に手書きしました。
林:ほんとに? 私もいまだに原稿は手書きなんです。松岡さんみたいに最先端の音楽やファッションをなさる方がアナログ好きって、なんだかうれしいな。
松岡:血が通ってないのはダメなんですよ。なんだったら黒電話から始めるか、ぐらいの気持ちで(笑)。
林:でも今は、音楽の世界こそ全部デジタルですよね。作曲もパソコンでやるんでしょう?
松岡:僕はぜんぜんついていけてなくて、スタジオで音楽プロデューサーに「ここはこうやって」って言いながら音入れしてます。長瀬(智也)はすごいですよ。そのまま販売できるんじゃないかってぐらい、完璧なデモテープを作ってきますから。
林:TOKIOのメンバーの中でも、音楽の作り方はそれぞれなんですね。
松岡:バラバラです。僕は打楽器なのでメロディー弾けないし、全部口で説明して、そこに“塩コショウ”していく感じですね。