「ほぼ1年、毎週のように出演してたんですよね。今思うと、贅沢な話です。ベストテンは生放送で、生演奏だったから、いつも真剣勝負。歌をどんなニュアンスで伝えればいいのか、どんなふうにテレビに映ればいいのか、すべてビデオに撮って研究していました。いちばんの思い出は、バレンタインのチョコをたくさんもらったこと。アクリルの箱に山積みされたチョコを、歌手別に取り分けると、半分が残って、『あとは全部お前のもんだ』って。あれはすごく嬉しかった。カッコいいでしょ?(笑)。ベストテンは、ゴダイゴを本当の意味で日本中に知らしめてくれた番組でした」
■西城秀樹 唯一の最高得点9999点を獲得
「中継で数千人のファンと踊った」
「ブーツをぬいで朝食を」「炎」「ブルースカイブルー」など、22曲がランクイン。なかでも「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」は番組史上唯一の最高得点9999点を2週続けて記録した。自ら提案した洋楽カバー曲で、レコーディング済みだったオリジナルシングル曲に代えてリリースしたものだった。
「『YOUNG MAN』を歌うときは、いつも大勢の若い女性と一緒に踊っていました。あれは、みんな僕のファンクラブの人たちで、全国各地に動員されていたんです。とくに覚えているのは、鹿児島からの生中継で、集まってくれた数千人のファンと踊ったことですね。
恥ずかしかった思い出は、『好きな小説のジャンルは?』と聞かれて『SMが好きです』って答えちゃったこと(笑)。黒柳さんが、『SFのことね』って必死にフォローしてくれました。
もう時効だから話しますけど、オープニングで、『ザ・ベストテン』のタイトルバックに出てくる八角形のステージは、僕の武道館コンサートの映像なんです。番組プロデューサーが個人的に僕のコンサートの演出も担当してくれていたので、思い入れがあったんでしょうね。だから、僕の番組への貢献度は高いと思います(笑)」