前出の古家さんは解説する。

「第1次アイドルブームと言われる90年代後半に10代を過ごした人、つまり30~40代の女性ファン層を開拓できたことが大きい。韓国でも女性の社会進出が進み、晩婚化と同時に自由になるお金と時間ができたため、当時を思い出しながらアイドル文化にハマる人も少なくありません」

 今年12月までというはかなさも、人気に拍車をかけている。年末に行われた単独コンサートは、7万7千ウォン(約8千円)のチケットが65万ウォン(約7万円)にまで高騰。プレミアチケットと化した。

「視聴者がプロデューサーというコンセプトは、“韓国版AKB”。日本の育成型アイドルという文化が韓国でもヒットした。ただ、彼らは事務所の練習生などで、ど素人じゃない。歌やダンスの完成度という点で日本と違いますね」(古家さん)

(本誌・鎌田倫子/酒井美絵子)

週刊朝日 2018年1月19日号