手を出してはいけない毎月分配型についても、わかりやすい目安を挙げてくれた。

「基準価額が7千円以下になっているファンドは、やめたほうがいい。相場の下落による値下がりはマイナス30%程度が限度です。それ以上、下がっているとなると、分配金の支払いで切り下がっている可能性が高くなります」

 全体の資金配分は、「株式3分の1、高利回り債券3分の1、そして代替投資としての『オルタナティブ』3分の1」を薦めているという。以前はオルタナティブのところに先進国債券を入れていたが、低金利が続いたためシフトした。

「株式は日本・先進国・新興国に均等に分散すればいい。ここはインデックスファンドが第一の選択肢になります。より高い利回りを狙いたければ、国内分を中小型株のアクティブに振り替えてもいいでしょう。高利回り債券は、ハイイールドや新興国のものに振り向けます。為替変動が大きいので、その影響を小さくする『為替ヘッジあり』を薦めています。オルタナティブは今だったら、金(ゴールド)でしょう。ヘッジファンドに投資して、どうなっても利益が出る『絶対収益』を狙うのも手です」

 おすすめファンドとしては、国内の中小型株にも投資する「DIAM国内株オープン『愛称:自由演技』」。高利回り債券では、米国が投資対象の「みずほUSハイイールドオープン(年1回決算型) 為替ヘッジあり」。オルタナティブは、絶対収益を狙う「AR国内バリュー株式ファンド『愛称:サムライバリュー』」などを挙げる。

 もう一人は、人気の投資ブロガーである。「吊られた男の投資ブログ(インデックス投資)」を運営し、このほど『毎月10分のチェックで1000万増やす!庶民のためのズボラ投資』を出版した「吊ら男」さん(38)だ。

 ブログ名にあるとおり、市場全体の値動きに連動するインデックスファンドだけに投資するインデックス投資家だ。本業は製薬会社に勤めるサラリーマンで、投資歴は10年。

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