こう指摘するのは、芸能評論家の三杉武氏だ。そして、こう続ける。

「船上劇場がどんな規模でどんなステージとなるのか、わからないことがまだ多い。各地の劇場のように250~300人規模ならば、それなりの大きさの船となるはず。これまでにないスタイルでの船の建造でもあり、運営側も技術面や金銭面などで見通しがたたない部分があったのではないでしょうか」

 デビューの延期は、各方面に影響を与えそうだ。

 前出の岡田奈々は「AKB次世代エース」とファンから注目されるメンバー。さらに、船上劇場の劇場支配人はHKT48の指原莉乃が就任した。こうした人選や、拠点とするエリアの広さなどからも、力のはいったグループだと伺える。

 今年デビューし、新潟を拠点に活動するNGT48は、地元メディアに多数出演。ゆるキャラと同様に、新潟の地元の顔として人気で成功を収めている。こうした実績がSTUの活動にもつながったのでは、と三杉さんはみている。

 各地で相次ぐ新グループだが、同じ系列のグループが多数生まれることは、マイナス要素にならないのだろうか。

「多くのグループができることで、ファン同士が競い合い、盛り上がる効果がありますので、そこは大丈夫だと思います」(三杉氏)

 瀬戸内海を拠点に、ゆくゆくは東京湾あたりに現れることもあるかもしれない船上劇場。指原の舵取りとともに、どんな姿になるかが楽しみだ。(本誌・太田サトル)

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